研究課題/領域番号 |
23659901
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
市川 哲雄 徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (90193432)
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研究分担者 |
本釜 聖子 徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 助教 (60380078)
石田 雄一 徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 助教 (90403708)
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キーワード | デジタル印象 / ラピッドプロトタイピング / 無歯顎 / インプラント / 3次元デジタイザー |
研究概要 |
国内外においてデジタル技術による補綴装置製作は急速に拡大しているものの、口腔内の操作である印象採得、咬合採得についてはあまり進んでいない。装置についても、インレー、クラウン・ブリッジ、インプラントなどの固定性装置を対象とし、粘膜を対象とする義歯についてもほとんど行われていない。 全部床義歯の製作過程におけるデジタル技術の導入を目指し、無歯顎顎堤を3次元デジタイザーで顎堤形状を推定し、その上で咬合圧印象用トレーを設計、ラピッドプロトタイピングし、それを用いて印象、咬合採得するシステムを開発し、その妥当性、有用性について検討した。 アーム型接触式3次元デジタイザーによる顎堤形状の推定については、真球での検討、顎堤模型での検討をした結果、精度的には、平均誤差約0.5mm、最大誤差約1mmになり、VAS法を用いた主観的評価と合わせて、無歯顎の印象精度としてはほぼ許容できる範囲であることが示された。磁気式接触式3次元デジタイザーよる方法はアーム型デジタイザーに比べて、十分な精度を有していなかった。従来法と本法の材料費、操作時間、廃棄物排出量を検討した結果、操作時間と廃棄物排出量は本方法が優れているが、材料費については、従来法が優れていた。ただし、これには最初の器材購入費が高額であるため、長期に使用することによってこの評価は逆転すると考えられた。デジタル写真計測技術を用いたインプラントオーバーデンチャーのアバットメントの位置決めは困難であることが推定された。 以上の方法により、義歯製作の考え方の論理性が高められ、教育的にも非常に意義あるものと考える。臨床においては、治療時間の短縮、治療コストの削減、印象時の誤飲、誤嚥防止につながり、有効な方法と考えられる。
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