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2011 年度 実施状況報告書

ALD法による新規ハイブリッド金属歯冠修復

研究課題

研究課題/領域番号 23659905
研究機関長崎大学

研究代表者

渡邊 郁哉  長崎大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (00274671)

研究分担者 黒木 唯文  長崎大学, 大学病院, 助教 (70404225)
渡邊 悦子  長崎大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (00325664)
研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2014-03-31
キーワードレーザー / 表面改質 / 歯冠修復 / 金属材料
研究概要

本年度実施した研究は歯科用合金5種類(タイプIV金合金、銀パラジウム合金、コバルトクロム合金、ステンレススチール合金SUS304、ニッケルチタン合金)を板状に鋳造もしくは切断加工した試験片表面をサンドブラスト処理もしくは鏡面研磨後に、ALD法による成膜を試み、歯冠色の再現性や溶出試験により溶出元素の抑制効果の検証について実験を行った。鋳造により試験片を作製した合金は鋳造歯冠修復用の前3者の合金で、後者のステンレス鋼合金は既製冠や矯正用ワイヤ―・ブラケット、ニッケルチタン合金は矯正弾性に用いられる合金で、審美歯科に深く関係する。ALD法によるSiO2成膜にはシリコン原料に四塩化ケイ素(SiC4)と酸化剤にオゾンO3、を用い、50 nmと100 nmの2種類の膜厚とした。成膜後の各合金試験片の色調を目視により確認し、溶出試験を行った。溶出試験は各処理合金を生理食塩水と2%乳酸に1週間浸漬し、合金の構成元素について溶出が抑制されるかをICP発光分光分析により検証した。検証した元素は金合金がAu, Pd, Ag, Cu Zn、銀パラジウム合金がAu, Pd, Ag, Cu、コバルトクロム合金がCo, Cr, Mo、ステンレス鋼がCr, Fe, Mn, Ni, Si、ニッケルチタン合金がNi, Tiであった。ALD法による膜厚が50 nmと100 nmと、大変薄く、色調は母材の表面色調に影響を受けているということが示唆された。溶出元素は生理食塩水よりも乳酸の方の溶出量が若干多い傾向があったが、各合金元素の抑制ははっきりとは観察されなかった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

成膜する試験片を鋳造や加工により作製する期間が予想以上に時間がかかり、またALD成膜依頼してから製膜された試験片が返送されるまでに時間を要した。ICP測定も機械の故障があり、時間を要した。

今後の研究の推進方策

今後は成膜条件を変更し、膜厚を増加させて製膜して金属色を遮断するか、PLD(Plasma Laser Deposition)法との併用を検討し、再実験する。

次年度の研究費の使用計画

次年度の研究費のほとんどが試験片作製のための材料消耗品となっている。

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公開日: 2013-07-10  

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