研究課題
(1)マイクロ流路PDMSチップには市販のY字式混合チップ(フルイドウェアテクノロジー社)と試作の蛇腹式混合チップ(バイオコズム社)(混合流路は①~④の4種類)を用いた。送液にはピエゾ式マイクロポンプ(SDMP302、高砂電機工業)2台を用い、1.5mlエッペンチューブに入れた溶液をプラスチックチューブ (内径0.79mm、外径2.38mm)でチップに送液した。ポンプの出力は概ね50%とした。混合試験の2液にはリン酸緩衝溶液(PBS(-))(無色)とトリパンブルー染色液(有色)を用いた。送液はY字の2先端の穴から行い、受液をY字の1先端穴から行った。混合の程度を肉眼判定した。その結果、2液の混和はY字式混合チップと試作蛇腹式混合チップ①~④すべてで成功した。また、マイクロポンプの出力を下げ、送液量(圧力)を下げると、Bの流路の長い蛇腹式混合試作チップ使用時に、2液体(細胞液と磁性ビーズ液)の混合効率が高まると考えられた。(2)ビオチン標識CD14抗体を結合させた(THP-1細胞)(1000万個)を緩衝液に懸濁させた。また、ストレプトアビジン付き磁性ビーズ(多摩川精機)を所定濃度で緩衝液に懸濁させた。ビオチン標識THP-1細胞とストレプトアビジン付き磁性ビーズのマイクロ流路を用いた混合は、Y字式混合チップと蛇腹式混合チップの2チップの直接使用時には、送液スピードが早すぎ、かつ混合時間が短いため、混合効率が高くなかった。標識THP-1細胞と磁性ビーズの混合には、本実験の初期混合後、別の独立した混合装置(振動式のハイブルくん(フルイドウェアテクノロジー社))に移し、機械混和することが有効であった。(3)磁性ビーズを用いたマウス骨髄からの間葉系幹細胞の回収では、血液造血幹細胞をネガティブ回収で除去後、特異抗体を応用したポジティブ回収法を採用するのが妥当と判断された。
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Nano Biomedicine
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http://hitech-d.iwate-med.ac.jp/dmst/index-j.htm