研究概要 |
われわれの癌ペプチドワクチン療法は口腔癌の治療として有用と考えられた。5名の患者は術後に局所再発や転移をおこした(腹腔内播種1例、肺転移1例、頸部リンパ節転移2例、局所再発1例) 。 しかしながら、腹腔内播種症例を除いては病巣は切除され、癌ペプチドワクチン療法も継続されている。その結果、すべての症例において治療後の局所再発も転移も認めていない。HLA-24(+)例においては、ELISPOT assay で URLC10-, CDCA1-, and KOC1-特異的細胞障害性リンパ球の反応がおのおの 88.2%, 82.4%、52.9%で認められた。RLC10-,CDCA1-, and KOC1-特異的細胞障害性リンパ球の反応が見られた症例では臨床反応も良好であった。以上より、癌ペプチドワクチン療法は有用であり、良好な免疫応答と抗腫瘍効果が認められる。この療法によってもたらされる免疫応答は頭頸部癌患者の予後を改善することができる
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