歯科矯正治療に用いる装置装着が顔貌魅力度に与える影響を成人男女において比較した。視覚刺激には3種類の装置[クリアブラケット(CB)、金属ブラケット(MB)および透明な可撤式装置(AA)]を装着した男女各3名の正貌写真を用いた。それらの視覚刺激を6枚ランダムに(提示時間60秒)被験者に見せた際の眼球運動をアイトラッカーを用いて記録した。その結果、MB装着顔貌は、CBならびにAA装着顔貌に比べ口領域の総注視時間が有意に長かった。注視回数(に関しては3条件間に有意差は認められなかった。したがって、異なる矯正装置装着に伴い、顔貌の認知パタンが異なることが示唆された。
|