研究課題
脱落乳歯は、急速に高齢化が進行中の日本社会における『健康なライフサイクル実現』の再生医療細胞源として活用できる。『孫が祖父母の心身の若返り(anti-aging medicine)に寄与できることを実証する挑戦的萌芽研究である』。高等哺乳類にのみ与えられ永久歯との交換時に脱落する『乳歯』には、旺盛な生命力を持つ歯髄組織が存在する。従って、乳歯を組織再生医療に臨床応用できる"発生・細胞工学的研究を遂行する価値がある。 口腔から全身健康向上に寄与し、世代間(孫から両親そして祖父母)での健康社会の継承を推進し、『子ども達の希望に満ち溢れた未来社会』の実現に貢献できる本研究課題に取り組むに到った。本研究課題では、交換期で脱落したヒト乳歯より間葉系幹細胞(SHED) を単離した。単離したSHEDについて、フローサイトメトリーにより幹細胞に特異的な表面マーカーを発現していること、多分化能を有すること、コロニー形成能を有すること、増殖能および自己複製能を有することから、幹細胞としての特徴を有することを確認した。SHEDのT細胞との共培養や全身性エリテマトーデス(SLE)モデルマウスへの投与により、SHEDが免疫調整能を有することを確認した。さらに、頭蓋の頭頂部の骨を人工的に除去した部分に、足場としてハイドロキシアパタイトとともにSHEDを移植したところ、骨の再生が確認された。現在、マウスへSHEDを投与して、SHEDの加齢現象への影響について検索中である。
すべて 2013 2012 その他
すべて 雑誌論文 (9件) (うち査読あり 9件) 学会発表 (11件) (うち招待講演 1件) 図書 (1件)
PLoS One
巻: 7 ページ: e51777
10.1371/journal.pone.0051777
巻: 7 ページ: e47930
10.1371/journal.pone.0047930
Biosci Rep
巻: Epub ahead of print ページ: Dec 7
Histochem Cell Biol
巻: 139 ページ: 355-370
10.1007/s00418-012-1033-1
巻: 32 ページ: 631-639
10.1042/BSR20120046
小児歯科学雑誌
巻: 50 ページ: 265-263
巻: 50 ページ: 430-438
巻: 50 ページ: 297-303
障害者歯科
巻: 33 ページ: 66-73