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2012 年度 実施状況報告書

咬まない食事は何が問題なのか?-食形態が咀嚼運動調節機構に与える影響を解明する-

研究課題

研究課題/領域番号 23659971
研究機関神奈川歯科大学

研究代表者

赤坂 徹  神奈川歯科大学, 歯学部, 助教 (60316263)

キーワードVmesニューロン / 咬筋筋紡錘 / GABA(A)受容体 / RT-PCR / splicing variant / 咀嚼運動
研究概要

平成24年度は三叉神経中脳路核(Vmes)ニューロンに発現しているGABA(A)受容体のmRNAについての解析を行った。GABA(A)受容体は5つのサブユニットから構成される5量体であり、サブユニットの構成により受容体としての機能が異なることが報告されている。Vmesニューロンではα2、5、β1、γ1、2の構成比率が一番多いと報告されていることからこれらのサブユニットのmRNAについて平成23年度と同様に解析を加えた。平成23年度に行った各サブユニットのmRNAの解析では生後4~7日のラットでは全てのサブユニットのmRNAがRT-PCR法にて検出され、生後5週齢のラットではα2サブユニットのmRNAが検出されないという結果を得ていたため、本年度はこの結果を確定するために例数を増やし、解析を行った。その結果、5週齢ラットのα2サブユニットのmRNAはいずれの場合も検出されなかったが、その他のα5、β1、γ1、2のサブユニットについては検出されたり、されなかったりと不安定な状況であった。このためアニーリングの温度や反応時間、PCRのサイクル数を変えたりと条件設定に数か月を要した。また、同時にα2サブユニットは500程度の塩基数でバンドが現れるようにプライマーを設計しているが、250塩基数あたりにバンドが頻出するため、このバンドのシークエンスを解析するため、準備を進めていた。また、同時にα2サブユニットのmRNAがsplicing variantを生じているため想定している塩基数の位置にバンドが認められない可能性が考えられたため、1300程のα2サブユニットのmRNAの全塩基配列を生後4~7日のラットと5週齢のラットについてシーケンサーにて解析を行うようにPCR法での増幅を進めている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

当初計画では平成24年度に分子生物学的解析を行い、GABA(A)受容体サブユニットのmRNAの解析を終了している予定であった。ラットの生後4~7日齢群、固形食5週齢群、粉末食5週齢群それぞれの例数を増やし、解析を行ったところ、各サブユニットのmRNAが検出されたりされない場合があったりで非常に不安定であった。このため、アニーリングの温度や反応時間、PCRのサイクル数を変えたりと条件設定を行うのに数カ月を要した。現在はかなり安定した結果を出せるようになってきているが、一定の傾向を認める段階には至っていない。このため、さらに例数を増やしたり、別の受容体での変化を検討している。

今後の研究の推進方策

今後は特に5週齢でmRNAが検出されなかったGABA(A)受容体のα2サブユニットの全シークエンスの解析を進め、α2サブユニットのsplicing variantの有無について解析を加える予定である。しかし、RT-PCR法にて安定した結果が得られない可能性も考えられる。近年、抑制性の神経伝達物質は早期にグリシンに替わるとの報告が見られることから、Vmesニューロンでは生後、GABA(A)受容体は次第に少なくなり、グリシン受容体の発現が次第に強くなる可能性も考えられる。このため、Vmesニューロンにおけるグリシン受容体の解析について検討している。

次年度の研究費の使用計画

消耗品と旅費が主な使途である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2012

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 成長過程での咀嚼運動調節機構における機能的変化を探る2012

    • 著者名/発表者名
      赤坂 徹、高満幸宜、松澤直子、西山和彦、村上訓子、小林俊夫、宮城 敦
    • 学会等名
      第29回日本障害者歯科学会総会および学術大会
    • 発表場所
      札幌コンベンションセンター
    • 年月日
      20120928-20120930

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公開日: 2014-07-24  

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