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2012 年度 実績報告書

経管栄養が口腔フローラの攪乱に及ぼす影響の解明

研究課題

研究課題/領域番号 23659986
研究機関九州大学

研究代表者

山下 喜久  九州大学, 歯学研究科(研究院), 教授 (20192403)

研究分担者 竹下 徹  九州大学, 歯学研究科(研究院), 助教 (50546471)
キーワード口腔細菌叢 / 網羅的解析 / 高齢者 / 経管栄養 / 口腔ケア
研究概要

1. T-RFLP解析による経管栄養施摂取者に特徴的な細菌種の特定
HaeIIIによる簡易T-RFLP解析の結果から、経管栄養摂取者の細菌叢が経口栄養摂取者に比較して、極めて異なることが推察された。そこで本研究ではより詳細な細菌叢の違いを明らかにするため、HaeIII以外の制限酵素であるRsaI, MspIおよびHhaIによる消化で得られた複数のT-RFLPピークパターンの組み合わでデータを再解析した。本解析にあたっては複数のピークパターンからHOMDに登録された様々な細菌種がフローラ全体に占める割合を近似解を用いて理論的に計算できるコンピューターソフトを予め独自に開発した。しかし、経口栄養摂取者に比較して経管栄養摂取者に特異的に認められたTRFはHOMDに登録された細菌種にいずれも対応しないことから、経管栄養摂取者に特異的に認められる細菌種はHOMDに登録されていない細菌種から構成されているものと考えられた。
2. パイロシーケンスによる経管栄養摂取者の舌苔細菌構成の解明
パイロシーケンス解析の対象者として、経管栄養摂取者から15名、寝たきりの経口栄養摂取者から16名を選んだ。得られたDNAシークエンスを解析した結果、経管栄養摂取者の口腔にシュードモナス属やアシネトバクター属や通常ヒトの口腔では検出されることが少ないコリネバクテリウム・ストリアツムや ストレプトコッカス・アガラクチアなどが認められた。
3.経管栄養摂取者に特徴的な菌種と全身状態との関連性についての検討
パイロシーケンスから推定される菌種の中で経管栄養摂取者に特異的に認められたいものについて、それぞれの菌種の量と、サンプル採取前後一年間の発熱日数、肺炎の発症との間の関連を検討したが、単独でこれらの臨床症状に有意に関連性を示した細菌種は認められなかった。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2012

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (5件) (うち招待講演 2件) 産業財産権 (1件)

  • [雑誌論文] 誤嚥性肺炎と口腔ケア2012

    • 著者名/発表者名
      山下喜久
    • 雑誌名

      呼吸器内科

      巻: 21 (5) ページ: 476-482

  • [学会発表] Comparison of Oral Health Environment between Korean and Japanese Adult Population2012

    • 著者名/発表者名
      Y. Yamashita
    • 学会等名
      The 2012 Annual Meeting of Korean Academy of Oral Health
    • 発表場所
      ソウル市 ソウル大学歯学部
    • 年月日
      20121025-20121026
    • 招待講演
  • [学会発表] Structural shift of microbiota in dental plaque formed on a hydroxyapatite disk surfaces in vivo2012

    • 著者名/発表者名
      Y. Yamashita1, T. Takeshita, M. Yasui, Y. Shibata, Y. Saeki, H. Ito
    • 学会等名
      6th ASM Conference on Biofilms
    • 発表場所
      Miami
    • 年月日
      20120930-20121004
  • [学会発表] Individual variance of dental plaque maturation process related with oral health2012

    • 著者名/発表者名
      Y. Yamashita
    • 学会等名
      第54回歯科基礎医学会学術大会・総会
    • 発表場所
      郡山市 奥羽大学歯学部
    • 年月日
      20120914-20120916
    • 招待講演
  • [学会発表] 口腔清掃が困難な状況においてキシリトールガムの摂取が口腔内環境の変化に及ぼす影響の検討2012

    • 著者名/発表者名
      葉柴崇文、嶋崎義浩、竹下徹、松尾和樹、山下喜久
    • 学会等名
      第61回日本口腔衛生学会
    • 発表場所
      横須賀市 神奈川歯科大学
    • 年月日
      20120525-20120527
  • [学会発表] 分子生物学手法を用いた乳歯および永久歯のう蝕象牙質病変に含まれる細菌構成2012

    • 著者名/発表者名
      小幡純子、竹下徹、柴田幸江、山下喜久
    • 学会等名
      第61回日本口腔衛生学会
    • 発表場所
      横須賀市 神奈川歯科大学
    • 年月日
      20120525-20120527
  • [産業財産権] デンタルプラークの細菌叢の解析方法2012

    • 発明者名
      山下喜久、竹下徹、佐伯洋二
    • 権利者名
      山下喜久、竹下徹、佐伯洋二
    • 産業財産権種類
      特許
    • 産業財産権番号
      2012-163813
    • 出願年月日
      2012-07-24

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公開日: 2014-07-24  

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