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2012 年度 実施状況報告書

口腔機能の賦活とリラクゼーションのためのマッサージ手技の開発と効果の実証的研究

研究課題

研究課題/領域番号 23659988
研究機関千葉県立保健医療大学

研究代表者

麻賀 多美代  千葉県立保健医療大学, 健康科学部, 講師 (30165691)

研究分担者 酒巻 裕之  千葉県立保健医療大学, 健康科学部, 教授 (70312048)
保坂 誠  千葉県立保健医療大学, 健康科学部, 准教授 (60096500)
麻生 智子  千葉県立保健医療大学, 健康科学部, 講師 (80248848)
鈴鹿 祐子  千葉県立保健医療大学, 健康科学部, 講師 (50299898)
吉田 直美  千葉県立保健医療大学, 健康科学部, 教授 (50282760)
日下 和代  千葉県立保健医療大学, 健康科学部, 教授 (00149254)
吉田 晋  千葉県立保健医療大学, 健康科学部, 准教授 (30555909)
キーワードマッサージ / 血流量 / 筋電図 / リラクゼーション
研究概要

本研究の目的は口腔機能の賦活とリラクゼーションを目的とした、口腔周辺のマッサージ手技を確立し、そのマッサージによる生理的反応とリラクゼーション効果を実証することである。当該年度は、ガムを咀嚼することで咀嚼筋の筋疲労を発現させ、口腔内、顔面にマッサージを実施し咀嚼筋に対するマッサージの効果とリラクゼーション効果について検討した。咬筋と側頭筋の左右4筋を筋電導出部位とし、ガム咀嚼前と咀嚼後、10分間のマッサージ後に測定を行った。マッサージは片側に施し、マッサージ実施側と実施しない側を比較検討した。また、リラクゼーション効果の測定はPOMS短縮版を用いた。ガム咀嚼前、咀嚼後、マッサージ後の筋電図周波数分析を行った結果、マッサージ側において若干の筋疲労回復傾向がみられた。POMSの結果では、口腔内、顔面のマッサージは緊張や不安の感情、疲労が有意に減少し、マッサージはリラクゼーション効果を与えることが示された。また、口腔内、顔面に対するマッサージによる顔面の血流量を二次元血流画像化装置「レーザースペックルフローグラフィーLSFG」を用いて測定した。マッサージにおける生理的反応は、血圧、心拍数、唾液流アミラーゼ活性、開口度、口腔内水分量を測定し、リラクゼーション効果については、POMS短縮版、疲労・覚醒主観評価指標(RAS)、リラックス尺度を用いて検討した。その結果、マッサージにより血流量の変化がみられ、生理的変化ではマッサージ中は心拍数、脈拍、収縮期血圧の低下が認められた。また、マッサージ後には、POMSでは緊張-不安、疲労が有意に低下し、リラックス尺度、RASではリラックス感の上昇、緊張の低下が認められた。当該年度の基礎研究により、口腔内、顔面へのマッサージは筋疲労や血流量に変化を生じさせることが認められ、また、マッサージは精神的なリラクゼーションの効果が大きいことが認められた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当該年度は咀嚼筋、表情筋へアプローチできる口腔周辺のマッサージ方法の検討、また、口腔内、顔面のマッサージにおける顔面の血流量の変化を検討でき、25年度につながる基礎的な調査はできた考える。

今後の研究の推進方策

平成24年度の調査は基礎的な研究であったため、被験者の平均年齢が21~22歳の若い女性であった。今後はその結果を踏まえて高齢者への調査を実施する予定である。
マッサージによる口腔機能の賦活を期待しているため、口腔機能の評価法である口閉鎖力やオーラルディアドコキネシスなどを加え、今年度は継続したマッサージの介入を行う予定である。また、マッサージによる血流量や筋電図の増減は個体差がが大きいため、今後は被験者数を増やし、さらなる調査を行いたいと考える。また、リラクゼーション効果の評価法として脳波の測定を加える。

次年度の研究費の使用計画

24年度は購入を予定していたα波測定を行うための脳波計が購入できなかったため、25年度は脳波計を購入する。

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公開日: 2014-07-24  

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