研究課題/領域番号 |
23659998
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
森 淑江 群馬大学, 保健学研究科, 教授 (90150846)
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研究分担者 |
辻村 弘美 群馬大学, 保健学研究科, 講師 (70375541)
齋藤 恵子 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 講師 (50369378)
李 孟蓉 高崎健康福祉大学, 保健医療学部, 助教 (60412988)
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キーワード | 途上国 / 看護 / 家族 / 看護師 / 役割 / 国際研究者交流 / アジア |
研究概要 |
青年海外協力隊員の提出した定期報告書と派遣された隊員の帰国後の面接調査の更なる分析を行った。それぞれの調査から得られた結果を厚生労働省の新人看護職員の臨床実践能力の向上に関する検討会で示された「看護技術の到達項目」の8の大項目と69の小項目に業務に照合し、家族が行うケアと看護師が行うケアについて把握した。 中国に派遣された青年海外協力隊看護職隊員26名(医療機関21名、教育機関5名)の定期報告書123冊の分析の結果、中国では患者の家族が行うケアは「食事援助技術」、「排泄援助技術」、歩行や体位変換などの「活動・休息援助技術」であった。一方看護師が実施する行為については注射や点滴などの「与薬の技術」が多く、さらに創部の縫合、動脈採血などの日本の看護師が行わない行為を行っていることが明らかとなった。この結果については第28回日本国際保健医療学会(H25.11)にて発表した。 これらをもとに現地調査案を作成し、中国にいる研究協力者が病院内での予備調査を試み、患者家族48名、看護師81名の協力を得た。その結果、家族と看護師がそれぞれ担っている項目については厚生労働省の検討会で提示された「看護技術の到達項目」を適用して分析でき、他国でもほぼ適用できることが推測できた。 現地調査としてラオス国およびインドネシア国保健省の倫理審査を申請し、許可を得るまでに時間を要したが、ラオスについては3月下旬に許可が下り、研究期間を延長し、26年5月に実施することになった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
かねてよりラオス国およびインドネシア国での現地調査を計画して準備し、倫理申請を行っていたが、当初の予定より時間がかかり、ラオス国については平成26年3月に許可がおり、インドネシア国については依然として許可を待っている状態であるため、現地調査が平成25年度内に実施できなかった。
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今後の研究の推進方策 |
ラオス国については平成26年5月中に現地調査を実施し、インドネシア国については引き続き倫理審査許可を得るよう努力し、現地調査を実施する。調査結果をまとめて学会発表を行うとともに、研究成果を論文にまとめる。
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次年度の研究費の使用計画 |
現地調査を予定していたラオス国およびインドネシア国の倫理審査に時間がかかり、予定していた現地調査が行えなかったため、現地調査のための経費分が差額となった。 ラオス国での現地調査は平成26年5月末までに実施するとともに、インドネシア国の研究許可を得次第、調査を実施する。
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