研究課題/領域番号 |
23660007
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研究機関 | 香川大学 |
研究代表者 |
清水 裕子 香川大学, 医学部, 教授 (10360314)
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研究分担者 |
峠 哲男 香川大学, 医学部, 教授 (80197839)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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キーワード | 看護技術 / 清拭法 / 清拭用具 / 蒸気布 / 熱画像 / 温湿度計 / 脳波 / 体性感覚 |
研究概要 |
1.これまでの先行研究により蒸気布と清拭車蒸しタオル、従来型清拭タオルの知見を整理することとし、まず、国内文献を調査し、これまでには清拭に用いるタオルの測定結果はなかった。また脳波測定を行ったものは、生理用ナプキンの使用感覚があった。脳測定の有用性が確認できた。さらに海外文献における本研究の測定方法である体性感覚の脳波測定を行った選考研究を検討し、本研究における測定方法を検討した。2.測定対象である蒸気布と清拭車蒸しタオル、従来型清拭タオルに加えて、地元企業の開発した紙タオルを上記サンプルに加えて準備した。開発業者の説明会を実施し、開発品の有用性を確認した。3.蒸気布の優位性を確かめる比較研究にあたり、蒸気布と清拭車蒸しタオル、従来型清拭タオル、紙タオルの手順を確認し、実際に上記清拭対象物の温度変化のベースラインデータを測定中である。測定に使用する機器の購入と開発業者の研究者を招聘し、測定技術を訓練している。熱画像カメラは、広角レンズを用いて短距離で温度変化を画像化することが可能であり、測定方法とデータ処理方法の訓練を行った。また、温湿度計は、開発業者、問屋業者、地元営業会社を経て導入したが、一部部品欠損があり、数カ月にわたってデータ処理用のパソコンとの調整に時間を要した。また同機器の一般的測定方法より精度の高い測定方法を必要とすることが判明したため、開発業者の招聘を行って測定方法をは開発する計画を立てた。4.上記実験を行うにあたり、香川大学倫理委員会に書類を提出する準備を行った。倫理委員会は、平成24年7月25日の予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
機器の使用説明書の不足、納入業者の納入品不備、開発業者の機器の応用困難などがあり、機器使用対応に長時間を要している。研究者の力量とは異なる点で進捗状況に影響を及ぼしているが、徐々に改善しつつある。
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今後の研究の推進方策 |
1.文献調査の継続 それぞれ、実験結果などの公表された原著論文などの収集に努める。また、素材の種類ごとの性質などを検討する。2.蒸気布と清拭車蒸しタオル、従来型清拭タオル、紙タオルのベースラインデータの完成をはかる。この段階で、熱画像データの処理、温湿度測定方法の確立をはかる。3.倫理委員会承認をえる。4.被験者を対象として、蒸気布と清拭車蒸しタオル、従来型清拭タオル、紙タオルの実施データを収集する、熱画像データ、温湿度測定に加えて、脳波を測定する。この時、生理指標の測定も同時に実施する。
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次年度の研究費の使用計画 |
次年度経費は、人件費、データ保存、解析費用、データ処理用ソフト費用とする。また、今年度繰越金として55,940が発生した。理由は、本研究の測定段階に入って、温湿度計の測定方法が、本調査においては、一般的測定方法より精度の高い測定方法を必要とすることが判明した。しかし、納入した機材では、十分ではなく付属部品を追加する必要が生じた。しかし、開発業者と測定者との時間調整が折り合わず、日程が繰り越されている状況である。この実施は、平成24年5月以降になった。よって、上記繰越金は、次年度に使用される目的が明らかである。具体的には、測定のインターバルである。現在1分間隔であるが、蒸気布の温度変化をさらに短いインターバルで測定したいため、測定方法を一部変更することとなる。
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