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2011 年度 実施状況報告書

外国人看護師候補者の看護師資格取得・教育に関わる大学の教育支援システム構築

研究課題

研究課題/領域番号 23660026
研究機関新潟青陵大学

研究代表者

中村 悦子  新潟青陵大学, 看護福祉心理学部, 教授 (60367422)

研究分担者 鈴木 宏  新潟青陵大学, 看護福祉心理学部, 教授 (20091704)
研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2014-03-31
キーワード外国人看護師候補者の学習支援
研究概要

1.平成23年6月23日、新潟青陵大学において打ち合わせ会議を開いた。「ポートフォリオ評価の基礎理論」「eラーニングの使い方」について共有し方法論を検討した。年間のスケジュールと役割を確認した。2.新潟市の1施設において、2人の外国人看護師候補者(インドネシア人)に学習支援を実施した。病院指導者と連携し、国家試験の学習をサポートした。サポートの内容は(1)大学の学部生と共に国家試験の補講に参加させた。(2)国家試験問題を作成し、自己学習に取り組ませた。(3)Skypeを使い、国家試験問題の中の看護専門用語について質問に応じ説明した。また、日本の生活の適応状況について相談に応じた。(4)ポートフォリオ評価の導入により、2~3月ごとに面接をし、目標達成度について本人と話し合い、次のステップの目標を確認した。本人たちの意見を聞きながら、改善を試み進めて行った。3.インドネシアの看護教育、医療環境について理解を深めるために視察に行った。看護教育ではインドネシア大学、看護専門学校ノトクスモの2施設を、病院ではCIPTO(国立) 、RUMAH SAKIT "JIH"の2施設を視察し、日本の医療環境との相違について理解を深めることができた。また、生活環境、労働環境についても知ることができ、EPA 導入の背景を知ることができた。4.平成23年10月から、平成24年度に実施する協力施設のオリエンテーションを開始した。オリエンテーション要綱を作成し文書と口頭で説明をした。新潟県の三之町病院(1人)、黒川病院(1人)、長野県富士見高原病院(3人)、東京都の厚生年金病院(1人)の4施設から同意を得られた。導入の時期や方法については、受入れ施設の希望を取り入れ、それに応じた方法を選択し計画を立案した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

1.国家試験合格を目指した学習支援平成23年4月~平成24年3月まで、済生会新潟第二病院(インドネシア人2人)で(1)ポートフォリオ評価の導入(2)国家試験学習支援(3)Skypeを使った個別指導を実施した。(1)については目標シートを活用し、年4回面接評価を行った。達成度の確認と精神的なフォローをしながら学習を進めた。(2)国家試験学習支援については、大学の国家試験対策ゼミに参加させた。大学側で国家試験問題を準備し、看護専門用語について説明した。時間的経過とともに学習効果が得られた。(3)Skypeについては、週1回の割合で実施した。日本語による会話でコミュニケーションをとり、楽しみにしている様子が伺えた。国家試験の問題について質問に応えた。本人の学習に対するモチベーションを継続させることが重要と感じた。2.インドネシアの看護教育・病院の視察インドネシアにおける看護教育の実際と、医療状況、生活環境等に対する理解を深めるために視察に行った(日本との違い)。看護教育は、インドネシア大学、ノトクモス看護学校を、病院では、CIPTO病院、RUMAH SAKIT"JIH"を視察した。 教育課程では専門学校3年、大学5年があった。保健師という職業はないが、公衆衛生の大学はある。日本の看護教育のように看護資格を積み重ねて修得するという課程ではなく、看護師、助産師はそれぞれ資格取得のための教育課程がある。授業の見学では、演習はいずれも学生少数制で行われていた。日本の国家試験に相当すると思われる看護師の認証制度が2009年から始まっている。病院見学2施設はいずれも医療環境に恵まれ、現場での教育、人事考課も行われ、日本の平均的な病院との差を感じさせなかったが、富豪層が対象の病院とそうでない病院があることが分かった。生活環境としては若者の就職先がないという実態もわかった。EPA導入の背景を知ることができた。

今後の研究の推進方策

1.研究計画に沿って、同意を得られた4施設で外国人看護師の学習支援を実施する。2.共同研究者で4施設の実施状況について中間報告会を実施する(会場:新潟青陵大学、8月予定)3.平成24年度に来日予定施設への導入の検討と準備。4.平成23年度に実施した1施設のポートフォリオ評価導入の成果と課題についてまとめ、発表する。(研究の一部として)

次年度の研究費の使用計画

1.4施設の学習支援にかかる費用:出張費(宿泊費)、資料及びコピー費。2.中間報告会にかかる費用:出張費、資料及びコピー費、会議費。3.平成24年度~25年度実施予定施設にかかる費用:eラーニングの準備費、出張費。4.研究まとめ、事務処理にかかる用品の購入:ノートパソコンの購入費、USB・事務用品の購入費。5.研究発表(学会)にかかる費用:出張費、ポスター作製費用。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] 病院職員の職務満足とその影響要因2012

    • 著者名/発表者名
      中村悦子 清水理恵 尾崎フサ子
    • 雑誌名

      新潟青陵学会誌

      巻: 第4巻3号 ページ: 83-92頁

    • 査読あり
  • [学会発表] Situation of foreign nurses aimed at obtaining a Japanese Nurses’ License2011

    • 著者名/発表者名
      中村悦子 尾崎フサ子
    • 学会等名
      The21STWorld Congress on Psychosmatic Medicine
    • 発表場所
      韓国(ソウル)
    • 年月日
      2011年8月28日
  • [学会発表] 中小規模病院における外来及び入院患者の総合満足度に影響する要因2011

    • 著者名/発表者名
      清水理恵 中村悦子 中村圭子 瀬倉幸子 尾崎フサ子
    • 学会等名
      第42回日本看護学会(看護管理)
    • 発表場所
      神戸市
    • 年月日
      2011年10月14日
  • [学会発表] 看護体制の違いによる看護職の職務満足度ー都市型と地域型の比較2011

    • 著者名/発表者名
      中村悦子 中村圭子 清水理恵 瀬倉幸子 尾崎フサ子
    • 学会等名
      第42回日本看護学会(看護管理)
    • 発表場所
      神戸市
    • 年月日
      2011年10月13日

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公開日: 2013-07-10  

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