本研究の目的は、1)介護老人福祉施設で遺族が満足する看取りとは何かを明らかすること、2)その実現のために訪問看護の導入は有効かを検討することである。 3つの施設で入所者18人の遺族に対して半構成インタビューを行い、施設のスタッフに意見を聞いた。遺族が良かったと感じた看取り時のケアは、入所者に痛みがなく穏やかな経過をたどったことなどの入所者へのケアと、死期が近いこと及び入所者の身体状況を理解できたことなどの家族(遺族)へのケアに分類された。医療的なケアは少ないので、施設のスタッフは訪問看護を導入する必要性は感じないという意見であった。
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