研究課題/領域番号 |
23660040
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研究機関 | 静岡県立大学 |
研究代表者 |
古川 文子 静岡県立大学, 看護学部, 教授 (70342342)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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キーワード | 循環器疾患 / マットレスパッド / せん断応力 / 素材復元力 |
研究概要 |
研究の全体構想は、心機能・末梢循環障害患者(下肢・上肢の動静脈合併型循環障害、四肢リンパ浮腫、心不全、ペースメーカや植込み型自動除細動器挿入患者等)の皮膚・皮下組織に起こる血流障害の予防を通して、休息・睡眠時のコンフォートの向上を可能にする多目的対応型マットレスパッドを開発し、その評価を行うことである。評価には、"包み込みながら真直ぐ沈め、安定して留め、底着きさせない"を開発コンセプトに複数素材を90度軸回転して積層させた『身体マット』(H22年7月8日特許公開)を採用。 平成23年度は、試作済みの上半身と下肢側、別々に適用可能な『身体マット』に工夫を加え、連結して傾斜付き全身対応型マットレスパッドを作製し、その特性テストを行うことを目的とした。 方法は、『身体マット』と同じフュージョン素材(旭化成商事社:大阪)を用い、フランスベッド社工場製品開発部(静岡県掛川)の縫製技術の提供を受けて試作とテストを繰り返し、『身体マット』作製時と同じ指標を用いて計画通り評価した。複数回の試作を経てアイデア通りの連結が可能となったが、側面の縫製法の違いにより一部の傾斜角度が外側に引っ張られることが分かった。期待した傾斜のムラをなくすために、側面縫製方法を工夫し、全身対応型傾斜付き90度軸回転積層マットレスパッドを作製した。 測定結果は、ピーク圧と接触面積、研究者の手動による加重時のズレ感覚において、上半身・下肢側別々製品でのテスト結果と類似するものとなった。今後、清潔保持と製品の事業化においてカバー装着が必要となるため、測定バイアスを考慮して、この時点でカバー素材の検討とカバー付きマットレスパットの測定も行い問題を解決した。以上の結果より、平成24度、予定通り研究に取り掛かれることとなった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
24年度からの研究で使用する必要枚数のうち、一部の作製品の評価が残っているが、研究進行上、影響はないと考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
傾斜付き連結マットレスパッドの試作初期に、既存のXセンサーの接触不良が判明、使用不可となり借用策を取って、原因究明を行った。高額機器のため、精度に問題が無いことを確認して新規購入を決めたが、対応に時間がかかった為、基金化事業制度を活用して繰越を行い、平成24年度配分と合算して本機器を購入し、計画どおり研究をすすめる。 平成24年度は、PMとICD患者を対象に、休息・睡眠での体位の制約に関する聞き取り調査(研究デザイン1)、PMとICD模擬患者(健康成人)を対象に、自由な体位の選択毎の諸測定(体圧分散、接触面積、ズレ感等)(研究デザイン2)を行う予定。
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次年度の研究費の使用計画 |
平成23年度未使用額の2,058,120円を、24年度に繰越し、24年度交付内定額の500,000円と合算して、Xセンサー3を購入する予定である。なお、購入にあたっては、高額機器購入における本学の所定の手続きを終え、2,220,000円(予定)との通知を受けている。平成24年度は本機器の購入を優先し、次に測定者補助協力費を確保、他の必要経費については別財源にて補い、予定通りの研究目標の達成をめざす。
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