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2012 年度 実施状況報告書

レーザスペックル血流画像化法を用いた糖尿病足病変患者のフットケアに関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 23660043
研究機関山口県立大学

研究代表者

張替 直美  山口県立大学, 看護栄養学部, 准教授 (10238206)

キーワード慢性病看護学 / 糖尿病足病変 / フットケア
研究概要

糖尿病患者のフットケアにおいて足部の血流測定は重要である。次年度に続き、今年度は、基礎データとして健常人10人の運動負荷による血流変動を、レーザースペックル2次元血流画像化法であるLSFGの血流測定の特徴をサーモグラフィとの比較において検討した。
【方法】健康な学生10名(平均21.5歳)を対象に2012年9月19日~9月21日にアドバンス社のLSFGとNEC多機能サーモグラフィR300を用い足背の測定を行った。室温は平均25.4℃、湿度は平均47%であった。測定は、臥位安静5分の後に座位安静5分、そしてウオーキングマシーンを用い時速5km、10分間の歩行を行った。右足首と足指の付け根を長径、長径の中間地点を短径とした楕円の皮膚血流と表面温度の平均値を求めた。座位安静後の値を基準として変化率を算出し比較検討した。
【結果】運動負荷後の血流変化率は、運動直後が111.8%、5分後に19.9% 、10分後が48.6%であった。サーモグラフィでは、-2.0%、1.9%、2.8%であった。LSFGを用いた測定は、サーモグラフィと比較して運動負荷による変化が大きく、部位による違いも明瞭であった。また、発汗時の血流変化が測定でき、周囲の温度に影響されにくい特徴があった。
【結論】LSFGを用いた足部の血流測定は、サーモグラフィと比較して変化が大きくわかりやすい。また、画像から微細な血流変化が可視化でき、環境温度に影響を受けにくく、発汗時にも測定できるといったメリットがあり、フットケアへの臨床応用の可能性
が示唆された。
*臨床患者の測定については、山口県立総合医療センターの倫理審査において平成25 年2月に承認され、糖尿病および透析患者への測定を同年3月より開始した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

2次元血流測定の機器が改良されたため、その借用と使用方法の手技習得に時間を要した。また、今年度に糖尿病患者の測定を行う予定であったが、倫理委員会への申請と承認に時間を要したため、当初の予定より遅れ気味になっている。

今後の研究の推進方策

患者測定のための倫理審査の許可が降りたため、最終年度は透析患者および糖尿病患者の足部の測定を経時的に行い、その変化や健常人との比較検討を行い、機器の有用性を検討したい。

次年度の研究費の使用計画

最終年度は、臨床測定のための実験費や実験補助の人件費、学会発表における交通費などに主に使用する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] レーザースペックル2次元血流画像化法を用いた足部血流測定の特徴-糖尿病患者のフットケアに向けた検討-

    • 著者名/発表者名
      張替直美、箕越功浩、中谷信江、井上真奈美
    • 学会等名
      第55回日本糖尿病学会年次学術集会
    • 発表場所
      神奈川県横浜市

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公開日: 2014-07-24  

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