研究概要 |
日本は、諸外国と比較し、食生活との関連から胃がんに罹患する率が高い。研究者らは上部消化管手術を受けた患者のDAUGS:Dysfunction After Upper Gastrointestinal Surgery)を約8年にわたり開発した。しかし、術後機能障害評価尺度の基準値として、指標となる値は存在しない。機能障害評価尺度の基準値が確立されれば、術後機能障害の時間的推移を医療者のみならず、患者自身も把握でき、術後患者のセルフケア向上のための指標として、有用であると考えた。 以上の背景より、今回、日本における胃がん患者の術後機能障害の基準値を確立することを目的に、患者会アルファクラブの協力を得て、3144名に郵送調査を実施した。 アンケートの回収数は、2420通(76.9%)、回収率2343 通(96.8%)、平均年齢70.2±10.5歳、男性1542名、女性869名。体重減少は平均9.4±6.3Kg,DAUGS20の平均得点は、100点満点中、34.5±14.7点(rage0-95)であった。 今後は、術後の時間的経過と共に得点の変化を確立し、看護の教育的関わりやセルフケア能力の向上の支援の方法を探ることが課題である。
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