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2011 年度 実施状況報告書

外来化学療法を受けて生活するがん患者のサバイバーシップを支援する看護モデルの開発

研究課題

研究課題/領域番号 23660048
研究機関金沢医科大学

研究代表者

田村 幸子  金沢医科大学, 看護学部, 教授 (50454228)

研究分担者 新谷 惠子  新潟医療福祉大学, 健康科学部, 教授 (10324039)
佐々木 榮子  埼玉医科大学, 保健医療学部, 教授 (80320688)
研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2014-03-31
キーワードがんサバイバーシップ / 外来化学療法 / 看護モデル
研究概要

<対象> 全国がん診療連携拠点病院(388施設)で外来化学療法を受けて生活するがん患者(30-60歳)3880名に質問紙を配送し、830名回収できた(回収率21.4%)。性別は男43%・女56%、年代は30歳代8%・40歳代22%、50歳代48%・60歳代22%、就業は常勤41%・パート11%・無職45%であった。<結果> 身体側面では、「痛みの有無と程度」「痛みに対する対処と効果」「痛み以外の症状の有無」、「生活基本動作の自立」について問うた。結果、痛みは皮膚・筋肉痛、骨・関節痛、胃腸などの内臓痛、頭痛であった。対処は内服薬、貼用薬、擦る、温罨法であった。痛み以外の症状は体力低下、全身倦怠感、吐き気・嘔吐、指尖神経麻痺、食欲低下であった。生活基本動作で介助を要するのは買い物、掃除・洗濯、活動・移動であった。精神・心理側面では、「HADS」を用いて不安と抑うつの存在を測定した。結果、不安は13%、抑うつは18%、総合得点から不安・抑うつは30%に存在した。社会側面では、「QOL-ACD」を用いて総合的QOLを測定した。結果、活動性や身体活動は高い90%を占めたが、精神・心理活動では高い79%・中間19%、社会性は高い30%・中間39%・低い31%であった。全体的QOLでは高い67%・中間25%・低い8%であった。<意義> 外来化学療法を受けて生活するがん患者の生活の実態について、身体側面、精神・心理側面、社会側面から明らかになった。今後、サバイバーシップを支援する看護モデルの開発の基礎資料として大いに参考にできる。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

実態調査の開始が各対象施設での倫理委員会受審などの理由により、予定より1カ月程度遅れていたが、その後順調に回収・集計を終えることができ、平成24年4月中には報告書の作成を終える予定である。

今後の研究の推進方策

<平成24年度>は、実態調査の結果を整理・統合し、がん患者の「生活上の問題と生活の質」を生活者の視点から全人的に考察。また、がんサバイバーシップを支援する看護モデルの概念枠組みを構築する。<平成25年度>は、がん患者の生活上の問題解決を支援することを通して、がんサバイバーシップを支援する看護モデルを作成。試用を通じて完成させる。

次年度の研究費の使用計画

<平成23年度>は、実態調査報告書の作成までを計画していたが、回収と単純集計を終えるところまでとなってしまった。したがって報告書作成に係る費用を次年度持ち越しとした。<平成24年度>は、研究者会議費(2回予定)、欧文論文作成費(英文校正費、英訳証明書費など)、報告書作成(研究協力施設配布用)、成果発表に係る費用(学会発表を予定)

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公開日: 2013-07-10  

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