研究課題/領域番号 |
23660049
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研究機関 | 愛知医科大学 |
研究代表者 |
高橋 圭子 愛知医科大学, 看護学部, 准教授 (50351151)
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研究分担者 |
片山 清和 四日市大学, 経済学部, 准教授 (90387928)
飯盛 茂子 愛知医科大学, 看護学部, 准教授 (90310599)
森 莉那 愛知医科大学, 看護学部, 助教 (90620063)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2015-03-31
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キーワード | ICT(情報通信技術) / 2型糖尿病 / セルフマネジメント |
研究実績の概要 |
本研究は,2型糖尿病をもつ対象者のセルフマネジメントを支援するツールとしてパソコン版ソフトウェアSMDiaを開発することを目的とした. まず,ICTを用いた2型糖尿病のセルフマネジメントのプログラムの概要を国内外の先行研究を基に,PHP,HTML,Javascriptを用いてWebページという形式でSMDia (Ver.1)を作成した.プレテストは使用性の検討を最優先し2週間とした.結果,モニタリングの継続の完遂者はいなかった.中途脱落の原因は,SMDia (Ver.1)の操作性・使用性に困難感があり,満足感に至らなかったことである.ユーザビリティテストで確認されたソフトウェアの主な効果は,目標設定と食事・運動療法プログラムであった.目標設定は,モニタリングを意識することに繋がったと評価された.食事・運動療法は,効果的だとされたが,入力の複雑性が指摘された.改善したSMDia(Ver.2)では,使用性,操作性,利用満足感に働きかけることを優先した.食事療法は簡易な内容に修正したことで,食習慣の改善や入力方法も含め高い評価が得られた.運動療法は運動項目を充実させ,消費エネルギーがグラフ化できるように改善した.継続支援を狙ったゲーム性のある機能,「生長する実のなる木」は,木の生長が報償効果になり得ることについて大凡の効果がある程度の確認に留まった.管理者および利用者間との交流機能としての掲示板は好評を得た.療養を長期的に支援するには,管理者は対象者の課題達成度をチェックできる機能と個別に対応することが,中途離脱を防止することにも繋がると思われる.今後の課題は,簡易なアクセス,快適な操作性と使用性,その上でon-lineでの相互性を充実させる工夫である.以上の結果から,SMDia(Ver.2)は2型糖尿病をもつ対象者のセルフマネジメントを支援する上で有効なツールとなることが確認された.
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