本研究の目的は,母乳分泌量が維持されている母親の,出産直後からの搾乳体験を明らかにし,搾乳への思いと実態を明らかにすることである. その結果,早産児を持つ母親の搾乳体験は【精一杯の産後】から始まり,入院中から【目覚ましをかけて搾乳】となり退院後【搾乳の困難にぶつかる】体験をしていた.搾乳の困難は,【家族の助け】を借りて乗り越えNICU面会などポジティブ体験を【搾乳へのモチベーション】として活用し,産後1か月までに【自分のライフスタイルに合わせた搾乳】となっていった.退院後早期に本人の生活に合わせた搾乳の見直しの提案をする機会が必要である.
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