本研究では、病気になった子どもが、どのように発病後の人生を切り拓くちからを獲得していくのかを明らかにすることを目的とし、小児がん経験者14名(高校生4名、大学生7名、社会人3名)を研究協力者として、インタビューと参加観察によってデータを収集した。データから作成した逐語録に基づき質的帰納的な分析を行い、≪健康感覚の拡がりへの自覚≫≪喪失の克服≫≪相互理解するちからの獲得≫≪情緒的関係性の継続≫≪不確かさへの対処≫≪しなやかなちからの獲得≫≪未来への希望の強化≫≪連帯感による支え≫≪人生の意味への探求≫というカテゴリーを抽出し、カテゴリー関連図を作成し、比較分析によってカテゴリーの構造化を進めた。
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