研究課題/領域番号 |
23660067
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
生田 まちよ 熊本大学, 生命科学研究部, 助教 (20433013)
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研究分担者 |
宮里 邦子 熊本大学, 生命科学研究部, 教授 (90304427)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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キーワード | 超重症児 / 訪問看護 / ユニフィケーション / 病院 / 教育プログラム / 在宅移行期 |
研究概要 |
訪問看護師が超重症児を初めて受入れるに当たり、退院移行支援をしている病院と訪問看護事業所のユニフィケーションのあり方や障害要因、訪問看護師に必要な知識・技術を明らかにすることを目的に質問紙調査を実施した。対象者は、研究者が主催する「障がい児訪問看護研修」に参加した訪問看護師であった。訪問看護師が超重症児の病院から在宅への移行期で困難と考える22項目を先行文献より抽出して0~10のアナログスケールで困難度を調査した。困難なことを解決するために取り組んだ工夫、移行期に訪問看護を実施する際に困ること・望むことは記述回答とした。 51/54名から回答を得た。訪問看護の経験年数は平均7.39年(標準偏差5.09年)であった。超重症児の訪問看護経験有は71%、無27%であった。超重症児の移行期の困難な項目の平均(標準偏差)は、在宅医がいない7.6(1.95)、経験あるスタッフ不足7.42(2.05)、症例が少なく対応が難しい7.26(1.97)、症状判断7.23(1.77)、スタッフ不足7.19(2.06)、医師との連携7.00(2.00)、小児看護の知識6.72(1.94)、担当できるスタッフ不足6.69(2.36)、連携社会資源6.56(1.87)、病院での家族指導内容がわからない6.18(1.82)他11項目の順で多かった。小児病棟の経験の有無は、経験無が小児との関わり方への不安(P<0.05)、小児訪問看護の抵抗感(P<0.01)、スタッフ不足(P<0.05)で有意に高かった。移行期に困ることや望むこととして「訪問看護の依頼があってから退院までの時間がない」「病棟スタッフが在宅の環境を知り在宅をイメージして家族指導を行ってほしい」などがあった。工夫している点として「入院中に複数回訪問して情報を得る」「退院時のICにも参加する」など積極的に退院時の支援を行っている看護師もいた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
訪問看護師が超重症児を初めて受入れるに当たり、訪問看護事業所が抱えている問題点、退院移行支援をしている病院と訪問看護事業所のユニフィケーションのあり方や障害要因、訪問看護師に必要な知識・技術を明らかにすることであるが、質問紙調査は実施できたが、面接調査は、計画段階であるがおおむね順調に進展している。
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今後の研究の推進方策 |
病院と訪問看護事業所のユニフィケーションのあり方や障害要因、訪問看護師に必要な知識・技術を明らかにすることに対して、今年度計画に終わってしまった面接調査を早急に実施して、今年度中には、教育プログラムの骨子を作成したい。
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次年度の研究費の使用計画 |
面接調査のための謝金、学会での発表や情報収集のための旅費、先進的教育プログラムを実施している施設でのききとり調査のための旅費も計画している。
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