研究課題/領域番号 |
23660067
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
生田 まちよ 熊本大学, 生命科学研究部, 助教 (20433013)
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研究分担者 |
宮里 邦子 熊本大学, 生命科学研究部, 教授 (90304427)
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キーワード | 超重症児 / 訪問看護師 / 教育プログラム / ユニフィケーション / 在宅移行期 |
研究概要 |
超重症児を初めて受け入れる訪問看護師側と在宅移行期の病院看護師側が考える問題点を明らかにして、効果的なユニフィケーションプログラムを作成する上で考慮すべき項目を明確化することを目的とした。調査方法は、超重症児の在宅移行期の支援を実施した経験のある訪問看護師と病院看護師に半構造化面接を実施した。協力者は、看護師7名(訪問看護師管理者2名、常勤訪問看護師1名、病院管理者1名、病棟管理者2名、専門看護師1名)であった。 面接内容の分析より、効果的な移行期に考慮すべき項目は、「訪問看護事業所への依頼から実際の在宅療養になるまでの時間が十分にある」「退院前に、地域連携室の看護師・病棟看護師・訪問看護管理者・訪問看護担当者・主治医と母親で、ケアの情報や症状判断、在宅機器類の情報を詳細に共有でき、同じ目標設定の中で全員でケアを実施できる」「訪問看護師も、入院時から積極的に退院支援に参加し、能動的に病院でのケアが実施でき意見が出せる環境が必要である」「病院看護師は、在宅の様子や問題を実践的に知り在院指導を効果的にできるようにする」「試験外泊時や退院時訪問を積極的に実施する」「初めて超重症児訪問を開始する事業所は、経験豊富な事業所と組み開始する等、個人だけでなく事業所レベルでサポートする」であった。 効果的なユニフィケーションプログラムが可能になるために、「病院・事業所ともマンパワーと時間の確保が可能な環境」「経済的な支援と業務上の時間内での活動となるような体制」が挙げられた。 効果的なプログラムを実施することで、「家族と訪問看護師の早期の信頼関係の構築が可能となる」「訪問看護師は、ケアや症状観察等に自信を持ち実施することが可能となる」「在宅に移行後も病院・事業所の関係性がより強化に継続していく」「家族にとってもより安心できる在宅療養の開始に結びつく」等が予測されることが挙げられた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初の予定では、ユニフィケーション訪問看護教育プログラムを実施するまでを計画に入れていたが、今年度、プログラムの骨子を作成するところまでに留まった。
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今後の研究の推進方策 |
詳細なプログラムを作成して、そのプログラムが実際に実施可能となるように病院や訪問看護事業所との調整を行っていく。その後、実施病院と訪問看護事業所を選定してモデルプログラムを実施する。
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次年度の研究費の使用計画 |
学会での発表や情報収集のための旅費、プログラムを実施するための調整のための会議費、プログラムを評価するための質問紙調査または、面接調査のための費用を計画している。
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