急性期における自殺未遂患者家族の心理的変化として、入院前期には「驚き・衝撃」「状態に対する心配」「回復への願い」があり、入院中期には「命の尊厳」「世間体への恐れ」が、入院初期から中期までは「自責感」、中期から後期にかけて「無力感」が認められた。「今後の不安」「安堵感」「患者支援の願望」「患者に関わることへの躊躇・困難さ」は入院全期に認められた。 家族が必要としていた援助は、1.患者の状態の説明、2.患者との関わり方、3.家族の精神的支援、4.信頼できる医師の患者に対するサポート、5.退院後の気をつけなければいけない患者の言動についての説明、6.退院前の試験外泊、7.入院費用の説明であった。
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