妊娠子宮によって増大した腹部の突出による妊婦の足元の視界制限について、調査および実験によって検証した。妊婦を対象とした自記式質問紙調査、眼球運動測定装置を用いて妊婦体験ジャケットを装着した非妊娠女性および妊婦の足元の視界を測定した。妊娠21週以降、子宮底長21㎝以上、腹囲81㎝以上の妊婦は足元が見えにくい。子宮底長26㎝以上では、著しく足元の視界が制限された。妊婦の足元の視界は妊娠20週時と比し、妊娠30週時では1.81倍、妊娠36週では2.35倍と制限範囲が拡大していた。妊婦の足元の視界は増大した妊娠子宮によって突出した腹部によって、妊娠20週、30週、36週と漸次制限されていた。
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