研究課題/領域番号 |
23660083
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研究機関 | 関西福祉大学 |
研究代表者 |
井田 歩美 関西福祉大学, 看護学部, 講師 (70549203)
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研究分担者 |
合田 典子 岡山大学, 保健学研究科, 教授 (70225639)
猪下 光 岡山大学, 保健学研究科, 教授 (30223291)
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キーワード | インターネット / ソーシャルメディア / 母親 / 乳幼児 / 育児 |
研究概要 |
インターネットの普及に伴い、母親は育児に関する情報収集や意見交換のための身近なツールとして、ソーシャルメディアを活用している。本研究は、ソーシャルメディア上における新生児期から6カ月までの乳児をもつ母親の1年間の発言内容をテキストマイニング手法によって定量的に分析することにより,育児をする上で教えてほしい情報,聞いてほしいことを明らかにした。 分析データは、株式会社ベネッセコーポレーションが管理・運営する『ウィメンズパーク』内会議室「0~6カ月ママの部屋」における2011年4月から2012年3月までに書き込まれた内容232,200件であり,分析には,Text Mining Studio4.1を使用した。母親の発言内容から単語出現頻度をカウントし,母親が必要とする育児情報や育児の疑問,育児不安の様相を分析した。 単語のうち「名詞」として高頻度に現れた疑問,不安の内容は,【児の栄養】に関するものが4割近くを占めており,大きく「哺乳」と「離乳食」に分けられた。「哺乳」には,「母乳」「ミルク」「おっぱい」「授乳」「完母」「哺乳瓶」と様々な単語が使い分けられていた。次に多いのは【予防接種】に関する疑問であった。今後,【児の栄養】【予防接種】に関する疑問や不安の詳細について分析し,母親への具体的な指導内容を検討することが必要と考える。「動詞」では「泣く」「悩む」「迷う」などのネガティブな単語が多く,それぞれの単語のつながりを詳細に分析することで,母親の疑問や不安の様相がさらに広がると考える。「形容詞」の「痛い」「悪い」「辛い」「苦しい」といったネガティブな単語においても,母乳の分泌や飲みが悪くなったことといった【児の栄養】に関連するものが多くを占めており,「名詞」同様,6カ月までの児の母親の疑問,不安の大きな要因であることが示唆された。
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