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2011 年度 実施状況報告書

高齢者用日本文化型カード式回想法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 23660093
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

佐々木 明子  東京医科歯科大学, 大学院保健衛生学研究科, 教授 (20167430)

研究分担者 小野 ミツ  九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (60315182)
川原 礼子  東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (40272075)
森田 久美子  東京医科歯科大学, 大学院保健衛生学研究科, 准教授 (40334445)
田沼 寮子  東京医科歯科大学, 大学院保健衛生学研究科, 助教 (70336494)
研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2013-03-31
キーワード高齢者 / 回想法 / 日本文化
研究概要

回想法の新たな手法としての、カードを活用した回想法はわが国ではまだ開発されておらず、その有効性に関する研究もあまりみられていない。そこで、高齢者、家族、介護職者にとって有効な、わが国でまだ開発されていない高齢者用日本文化型カード式回想法を開発する目的で研究を行った。 東北地方、九州地方の地域在住の高齢者69名を対象に、1グループ当たり6人から7人として、昭和時代の印象に残る人物、生活等についてグループディスカッションを行った。高齢者が語った回想内容の中から共通した内容を抽出し、居住地域に特有な回想内容、地域をこえて高齢者に共通にみられる回想内容を分類した。これらのことから高齢者のカード式回想法に役立つカード内容を検討した。さらにグループディスカッションに参加した高齢者に、抽出した回想内容を提示し、妥当性を検討した。回想内容を基に、高齢者同士で話し合いを行い、その有用性を確認した。 東北地方の高齢者の平均年齢は78.4歳、九州地方の高齢者の平均年齢は79.4歳であった。高齢者が語った回想内容から、「生活・日用品」、「遊び」、「服装」、「食べ物」、「歌・映画・俳優など」、「習い事・趣味など」の項目に関する具体的な内容が抽出された。地域特性に基づく回想内容と、地域を超えて共通にみられる回想内容が明らかとなり、わが国の文化を踏まえた高齢者に活用可能なカード式回想法の内容が抽出できた。回想内容を提示した高齢者同士の話し合いでは、会話が活発に行われ、共通性のある回想内容を提示することが高齢者同士の会話を引き出し、活性化する効果があることが明らかとなった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

高齢者用日本文化型のカード式回想法を開発するための基盤となる、高齢者に共通した回想内容を、高齢者のグループデイスカッションを通して抽出できたため、本年度の計画はおおむね順調に進展している。

今後の研究の推進方策

今後は、東北、九州地域のみならず、関東地方などの都市部や農村部、漁村部、山間部の高齢者に共通性や地域特性のみられる回想内容を明らかにする。さらに、回想内容をカード化し、それを高齢者が活用することによる回想法の効果を検証していく予定である。

次年度の研究費の使用計画

高齢者の回想法実施の調査・分析・結果のまとめにかかわる費用 ・国内旅費、国外旅費 ・調査票・調査データの保存、回想法の内容のカード化を図るための消耗品 ・調査補助、分析補助のための謝金・調査票印刷費・郵券など

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公開日: 2013-07-10  

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