研究課題/領域番号 |
23660103
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
千葉 由美 横浜市立大学, 医学部, 教授 (10313256)
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研究分担者 |
平野 浩彦 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 専門副部長 (10271561)
黒岩 厚二郎 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究員 (50260287)
荒木 厚 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究員 (60539196)
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キーワード | 高齢者 / 栄養法 / 療養経過 / 経口摂取 / 経管栄養 / 静脈栄養 |
研究概要 |
経口摂取、経管摂取などといった栄養法の中でも、静脈栄養法は治療的利用の意義が大きく、特に重症度の高い高齢者には、投薬や水分出納管理といった処置が円滑にできる利点がある。一方、経口摂取など消化管を用いた栄養法は、患者の身体状況に応じながら消化機能を最大限に用いることができ消化器リハビリテーションの点ですぐれている。消化管不使用によって機能低下が生じると回復の遅延化につながる可能性が高くなり、患者の状況に応じた適切な栄養法の是非については、患者の利益優先を考慮すると厳密な意味で選択基準を特定することが難しい状況にある。本プロジェクトでは実情を知るために、第一に急性期病院への高齢者の入院症例約1000件について1年毎2回実施した。調査内容は、患者の入院時状況について統一化されたスクリーニング用紙でスクリーニングし、疾患状況別に栄養法選択の違いについて精査するものである。その結果、栄養法選択のためのインディケーターとなる項目が抽出できるが、詳細については公表をもって示す予定である。また、本研究の方法論として臨床研究を行う一方で、栄養法による身体状況への影響を厳密に比較するには人対象では限界があり、動物実験を行う必要性があると考えた。動物用食餌の工夫を行い、栄養関連の臓器機能評価を実施したいと考えているが、退行、回復のメカニズムを知るための方法を検討中である。調査プランニングが難しいテーマであるが、これまでに取り組まれてきていないテーマであり、臨床研究、動物実験研究ともに今後も何らかの形で明確な成果を得られるよう継続していきたい。
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