精神障害者にとってカミングアウトという行為は自己概念に対してどのような意味をもつのか。地域生活再参加を目指す精神障害者を対象として、カミングアウトに対する意識について、関連する要因とセルフスティグマおよび自己概念に及ぼす影響について構造方程式モデルにて検証した。その結果、カミングアウトに対する肯定的意識はソーシャルサポートによって影響を受けること。カミングアウト意識そのものには直接的にセルフスティグマを低減させたり、自己効力感を高める効果を証明することはできなかったが、ソーシャルサポートがカミングアウトへの意識を高め、自己効力感がセルフスティグマを低減させることが示された。
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