介護や養育は、24時間毎日家庭内で繰り返され、それを担う人々の負担は大きい。近年、睡眠の質・量の不足は、単に睡眠の問題だけでなく種々の疾患との関係性が認められている。本研究は、家庭内で家族の介護や養育を担う人々の睡眠の状況を明らかにし、必要な方向性を検討することを目的とした。介護も養育も夜間の中途覚醒が多く、就寝時間の3割程度覚醒していた。また、介護では中途覚醒を睡眠の問題と捉えていたが、養育では自身の睡眠問題と捉えていない現状があった。介護では住み慣れた自宅で夜間に受けられるサービスを、養育では睡眠が与える心身への影響を教育する機会を作ることを検討する必要性がある。
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