研究課題/領域番号 |
23660122
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研究機関 | 広島都市学園大学 |
研究代表者 |
山口 扶弥 広島都市学園大学, 健康科学部, 教授 (60352051)
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研究分担者 |
藤野 成美 佐賀大学, 医学(系)研究科(研究院), 20 (70289601)
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キーワード | 母子保健 / 在宅看護 |
研究概要 |
少子高齢化が進む中、子どもを産み育てることが一層重要であり、地域における母子保健の充実や子育て支援の施策が強化されている昨今である。産後2~4週間の母親にうつ症状がみられ、退院後早期支援の必要性などが報告されてきた。これらの報告のように、「母親の身体回復」と「育児スタート」というデリケートな時期であり、更に「子どもとの新しい生活を軌道にのせる」産後1カ月退院後早期支援を確立することは、母親が安心して産み育てる上で重要な課題であると思われる。医療機関における母親の退院後支援は、医療機関の自助努力に留まり、行政が実施する事業は、この退院後早期を経過した後の支援であることは否めない。つまり、産後最も多くうつ症状がみられると報告されている時期こそ、母親への支援を強化すべきではないかと考えた。 そこで、本研究では、妊娠・出産・退院後早期・育児期(①産前後期、②産後5日、③産後2週間、④産後1カ月、⑤産後3カ月、⑥産後6カ月)の母親の行動と身体・心理・家庭状況を縦断的に観察する。更に母親が必要とする支援をより詳細に明らかにし、我が国における産後ケア支援システムの構築に向けた提案を行うことを目的としている。 当該年度は、調査を開始することができた。しかし、産前後期~産後6カ月にわたる縦断研究であるため、全ての回収には次年度までかかる予定である。また、アンケートの回数を重ねるたびに、回収率が減少するため、更に調査対象を増やし、実施を始めたばかりの施設もある。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
4医療機関に調査依頼をしたが、そのうち2つの医療機関については、医療機関からの要請で、研究申請者が、1人1人にアンケートを配布し、およそ100名の配布を行った。その数は本調査の殆んどを占める。この配布に計画以上の時間を要してしまった。更に、調査が約8カ月、6回にも及ぶこともあって、回収率が伸びやんでいる現状であり、急遽、施設を増やして実施している。結果、調査用紙の配布開始(産前)は7か月の幅があり、アンケート終了は、25年夏~秋の見込みとなる。
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今後の研究の推進方策 |
産前~産後(6回分)の調査協力が、何人から得られるのか未定ではある。現在、約30名分のアンケートの追加を予定しており、この数を含め、結果をまとめる予定である。 ①アンケートの集計・分析 ②医療機関、行政機関等に対して母子保健に係る活動の現状と課題について調査を実施 ③退院後早期支援の介入調査の準備
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次年度の研究費の使用計画 |
アンケートの集計作業のため、統計ソフト及びパソコンを購入する予定である。
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