研究課題
本研究では、近年普及が進む仮想化環境およびクラスタ環境を対象に、システム全体としての高い処理性能、サービス性能を維持するための、システムリソースの管理機構の実現を目的としている。これまでの検討により、大規模クラスタ環境での制御においては、CPUやメモリといった従来より多くのシステムで制御対象となっている計算リソースに加え、仮想マシン技術による動的なシステム負荷の再配置、さらには近年注目を集めているSoftware Defined Networking (SDN)技術を応用することにより、ネットワークリソースの制御も動的に組み合わせることにより、従来にない最適化が実現可能であることが判明してきた。そこで、本年度は特にSDN技術に着目したインフラシステム上でのワークロードの最適化について取り組んだ。こうした最適化では、各ノード上でのミクロなレベルでの最適化と、ネットワーク接続トポロジやクラスタ全体の負荷などマクロなレベルでの最適化が協調する必要がある。しかしながら、これまでの検討ではそれぞれの制御の仕組みが個別に対象となっており、ミクロレベルからマクロレベルまでの縦串を通した制御については対象となっていなかった。そこで、これまで開発してきたシステムリソース管理の仕組み、大規模クラスタ上での分散処理のためのジョブ管理システム、SDNによるネットワークトポロジの動的管理を連係動作させるための仕組みについて開発を行った。さらには、こうしたインフラレベルでのワークロード最適化について、Tiled Display Wallシステムを例として取り上げ、広域ネットワークを用いた実験も行い、その有効性を検証した。
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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The Review of Socionetwork Strategies
巻: 8 ページ: 69, 84