研究課題
まず,予約に基づいて性能保証を行うストレージ(以下,Papio Storage)にアクセスするためのツールとして,前年度に引き続き,Amazon S3に基づくデータアクセス・インタフェースを実装したデータ転送クライアント・サーバ(PapioS3)の開発を行い,Papio StorageとHPCクラスタの各計算ノードとの間のデータ転送性能,および予約に基づいた性能保証のレベルについて評価を行った.特に,マルチパートデータ転送の仕組みを利用して性能向上を図り,予約を行う場合でもその仕組みを利用できるように改良を施した.次に,MPI-IOを利用してPapio Storageにアクセスするために必要なMPI-IOライブラリの下位アダプタ(ad_papio)に関して,前年度に引き続き,プロトタイプの開発を行った.そして,Papio StorageとHPCクラスタとを接続して,各MPIアプリケーションの要求に基づいたI/O性能保証の仕組みが,MPI-IOを用いたデータ入出力においても有効であることを検証した.なお,検証実験ではPapioを用いた評価だけでなく,MPI-IOのバックエンドにPVFS2,Lustreを利用する場合とも比較し,ad_papioの性能保証の効果を確認した.また,上記の研究開発を進める過程において,前年度に開発したWriteアクセスのI/O性能制御機構に関して,性能制御の粒度や正確性について改善を行ったほか,アプリケーション・ユーザが行う性能予約作業の負荷軽減を行う仕組みを検討し,その一部を実装した.そして,本研究で行ったこれまでの開発,評価実験の結果を論文やポスターとしてまとめ,研究発表を行った.開発したソフトウェアに関しても一部を公開した.
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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SC '12 Companion (Proceedings of the 2012 companion on High Performance Computing Networking, Storage and Analysis)
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http://papio.apgrid.org/