研究課題/領域番号 |
23680015
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
河原 大輔 京都大学, 情報学研究科, 准教授 (10450694)
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研究期間 (年度) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | 自然言語処理 / 言語理解 / 知識獲得 / 人工知能 / 多言語処理 / 情報検索 / 言語解析 / 情報分析 |
研究概要 |
平成24年度は、1) ネットワーク構造解析器のプロトタイプシステム分析・改良を行い、2) ネットワーク構造解析器のプロトタイプシステムに基づく言語知識の獲得・ 精錬を行った。それぞれについての詳細を以下で述べる。 1) ネットワーク構造解析器のプロトタイプシステムの分析・改良 ネットワーク構造解析器のプロトタイプシステムを用いて実テキストを解析し、その結果の分析を行った。この分析は、正解ネットワーク構造と比較することによって行い、誤り原因を調査した。誤り原因の大部分は、言語知識の不足によるものであり、これについては2)によってさらなる言語知識を獲得し、改善することを試みた。また、解析のモデルに起因する誤りもあったので、モデルを修正することによって幾分の精度向上を行った。 2) ネットワーク構造解析器のプロトタイプシステムに基づく言語知識の獲得・精錬 平成23年度に獲得した言語知識は、テキスト中の表層的な関係のみから獲得した浅い知識であった。ネットワーク構造解析器のプロトタイプシステムを利用してテキストを再解析し、格・省略・照応関係など、より深い関係を同定することによって、言語知識の深化を行った。これらの格・省略・照応関係の同定精度は必ずしも高くないため、確信度の高い部分だけを利用した。このようにして獲得した言語知識をネットワーク構造解析器に導入し、省略・照応解析の精度が高くなることを確認した。 上記は日本語について行ったが、今後、他の言語についても展開することを考え、英語、中国語および韓国語についてもネットワーク構造解析器のプロトタイプシステムの構築を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
「研究の目的」を達成するために立てた研究計画に従い、平成24年度に実施すべきことはすべて実施することができた。そのため、「おおむね順調に進展している。」と評価した。
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今後の研究の推進方策 |
研究は順調に進展しているので、研究計画通りに進めることによって、研究目的が達成される見込みである。
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