H26研究実施計画に記載があるように、これまで自律動作CRRの開発や多人数の子ども達を同時に対象としたテストも完了し、当初の全体研究計画で目指していた内容をほぼ終えた状況にあった。そこで最終年度であるH26には、これまで行ってきたデータをまとめつつ、学会発表や論文投稿を通じて成果を発信していくことを主目的とした。
学会発表においては、計測自動制御学会のシステム・情報部門学術講演会(SSI-2014)での基調講演を始め、乳幼児教育学会、ソフトバンクテクノロジーフォーラム、Monash大学公開セミナー、JST CREST関連シンポジウムなど幅広い場での招待講演を行い、本研究の成果を発表し、好評を得た。論文投稿もInternational Journal of Social Roboticsへ分析結果を投稿(現在査読中)し、国内の主要学会であるロボティクス・シンポジアにて査読と採択を経たCRRの論文発表を行った。
また、当初計画には無かった新しい大きな進展と成果も得られた。パーソナルロボットPepperを発表したSoftBank Robotics株式会社の依頼を受けて、本研究課題で開発してきたケア・レシーバー型ロボットの設計論を取り入れた、Pepperの教育志向アプリケーションの開発を行った。開発したアプリケーションは2014年9月にプレスリリース発表され、渋谷で約1000人の来場者を集めたPepper Tech Festival 2014にてデモンストレーション発表された。これはCRRに関する非常に大きなアウトリーチ・成果である。
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