研究課題/領域番号 |
23680045
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
高橋 英彦 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (60415429)
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研究期間 (年度) |
2011-11-18 – 2014-03-31
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キーワード | 神経科学 / 道徳 |
研究概要 |
精神疾患として統合失調症や抑うつ傾向のある青年層を対象に道徳観念、共感性、正義性、衝動性、攻撃性、社会認知能力などを客観的・定量的にに評価できる行動実験、認知科学実験を行った。得られた行動学的なパラメータや生理学的と脳情報との対応を検討し、道徳的意思決定の認知神経メカニズムや神経基盤を検討した。 特に抑うつ傾向のある青年層を対象に満足のいくサンプル数[薬(約40名)を集めることが出来た。認知実験、質問紙などの行動指標を脳画像データから予測する解析を行った。完全に仮説どおりではなかったが、青年層の抑うつ傾向を共感性や道徳観念の行動実験やそれに関する脳情報から予測する結果を得て、学会発表を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
精神疾患として統合失調症や抑うつ傾向のある青年層を対象に十分ではないが満足のいくサンプル数を集めることが出来た。認知実験、質問紙などの行動指標を脳画像データから予測する解析を行った。完全に仮説どおりではなかったが、青年層の抑うつ傾向を共感性や道徳観念の行動実験やそれに関する脳情報から予測する結果を得て、学会発表を行った。現在、論文作成中である。触法患者に関しては十分なサンプルが集まっていないので、来年度、さらにサンプルを増やすこととする。
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今後の研究の推進方策 |
統合失調症患者のサンプルを増やすとともに、病的賭博・摂食障害などの患者に同様な方法を応用し、認知科学実験による行動データやアイカメラ・生理学的指標をとっていく。特に摂食障害は窃盗歴があることが多い。また、病的賭博も横領などの犯罪行為と結びつくことが多い。このような精神患者等に対してリスクの評価や責任能力(弁識能力、制御能力)の評価を試みる。
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