研究課題
昨年度に引き続き統合失調症や抑うつ傾向のある青年層、ニコチン依存を対象に道徳性、共感性、利他性、衝動性、攻撃性などを評価する質問紙、認知実験、意思決定実験を行い、その神経基盤を検討するためにマルチモダルのMRIを用いた。その結果の一部は、論文として発表することが出来た。 Fujino et al 2013では統合失調症の共感性の低下に脳梁の白質の統合性低下の関連や, Koelkebeck et al 2013ではは統合失調症の社会の低下に内側前頭前野や上側頭溝の灰白質の体積の低下が関連していることを報告した。抑うつ傾向のある青年層として経験の浅い看護師に道徳的な判断をしている時の脳活動が低いほど、実際に質問紙で報告される判断では優等生的な回答をすることが多く、それが燃え尽き症候群に関連している可能性を見出し、現在、論文を投稿し改訂中である。健常者を対象に仮想的な司法判断で被告になった状況を模したゲームで、ゲーム上で実際に罪をしたしないに関わらず、真実と異なる司法判断をされた時に前部帯状回の活動が高まり、正しい判断をされた時に線条体の活動が高まることを報告した(Cui et al 2013).今後は、精神疾患患者を対象に本課題を応用していきたい。病的賭博患者や窃盗壁のある摂食障害に対しても衝動性、共感性、利他性などの行動課題、fMRI実験を行い、一部は論文にまとめる作業をしており、特に病的賭博患者では報酬を予測している時に島皮質の脳活動が低下し、その低下の程度が強い人ほど、ギャンブル歴が長いことが見出された。
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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