研究課題
本申請研究では、多彩な機能を有するミトコンドリア(Mt)での遺伝子発現を実現するため、『骨格筋Mtへの遺伝子送達』および『Mt遺伝子発現調節』を可能とする革新的基盤技術の構築を行う。H25年度は、下記の項目を中心に研究を遂行した。1. Mtを標的とした核酸送達の最適化: MITO-Porterとハイドロダイナミクス法を統合した肝臓および骨格筋を標的とした核酸送達システムの構築を検討した。はじめに、静脈内投与経路からMITO-Porterを投与し、肝臓Mtへの送達に関する基礎情報を取得した。種々の検討の結果、静脈投与経路を介して肝臓Mtへの分子送達を可能とするin vivo適応型のMITO-Porterの構築に成功した。一方で、核酸ナノ粒子を搭載したMITO-Porterをハイドロダイナミクス法により投与した場合には、Mtへの核酸導入効率がハイドロダイナミクス法と比較して著しく低下してしまった。そのため、in vivoにおけるMt遺伝子発現制御検証時の核酸導入はハイドロダイナミクス法を用いて実施する事とした。2. in vivoにおけるMt遺伝子発現制御の検証: 天然型mtDNAの大部分を保持したΔmtDNA(約10,000bp)を有するMt発現DNAベクターの構築を試みたが、mtDNAの有する配列の一部が大腸菌株の増殖を阻害し目的のベクターの構築は達成できなかった。そのため、新たにMt特異的プロモーターHSP、転写・翻訳の過程に必要と考えられる配列3’UTRtRNAなどの最小領域を基盤遺伝子骨格に有するMt遺伝子発現pDNAを設計した(レポータータンパク質Xをコード)。構築したMt遺伝子発現pDNAをハイドロダイナミクス法を用いて肝臓および骨格筋内部へ送達し、in vivoにおけるMt遺伝子発現を検証した。逆転写リアルタイムPCR によって目的のmRNAが産生されている事を確認した。さらに、外来タンパク質Xの発現を肝臓および骨格筋で確認する事に成功した。
25年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2014 2013
すべて 雑誌論文 (8件) (うち査読あり 6件) 学会発表 (7件) (うち招待講演 4件) 図書 (1件)
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巻: 印刷中 ページ: 印刷中
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