本研究はエラストマーの構造制御法を応用して米粉100%による新しい製パン技術を開発しようとするものである。本研究では、米粉生地の製パン性とレオロジー特性に与える(1)非晶性米粉の添加の影響、(2)オイル添加の影響を検討した。米粉生地にオイルを添加することで発酵温度域における生地の粘弾性を制御可能であることが明らかとなった。さらに、オイル添加により生じる生地の粘弾性的性質の変化が製パン性に与える影響についても検討した。その結果、米粉生地にオイルを添加することで系のレオロジー特性に影響を与え、気泡径の微細化などの製パン性に影響することが分かった。
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