研究課題
南極沿岸域で掘削されたTalosドームコアから最終氷期と間氷期の不揮発性の海塩・硫酸エアロゾル粒子を抽出し、X線分析装置で元素組成を分析した。温暖期と寒冷期で粒子の元素組成に特徴的な違いがみられ、かつ、これまで本課題で取り組んできた南極ドームふじコアとは異なった元素組成であった。間氷期において、沿岸から内陸にかけて海塩エアロゾルが大気輸送中に硫酸塩化することが知られているが、その化学変化量が沿岸と内陸で異なり、Talos地域では約半分の海塩エアロゾルが硫酸塩化せずにアイスコアの中に存在していることが確認された。以上の成果を論文としてまとめた。北極グリーンランドコアを用いて、最終氷期と間氷期の不揮発性の海塩・硫酸エアロゾル粒子を抽出し、X線分析装置で元素組成を分析した。特に過去300年間の人為起源エアロゾルの挙動に着目し、高時間分解能でこの期間のエアロゾルの変遷を解読した。その結果、人為起源硫酸イオン濃度が増加する1900年以降に硫酸塩エアロゾル濃度が増加していることが確認された。今後、関連する成果を学術論文として公表していく予定である。
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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