研究課題
昨年度に設置したHREA法による微気象観測システムを用いて群落スケールでの森林のメタン交換量の連続測定を継続させた。昨年度からのデータを解析することで、測定精度と不確実性の定量評価を行い、結果を海外学術論文誌に投稿した。チャンバーシステムによるプロットスケールでの土壌メタン吸収量計測システムを構築し、7月に設置作業を行った。7~10月の期間はCO2分析計を用いた予備実験をこない、メタンガス分析計が納品された10月以降からメタン吸収量の計測をスタートさせた。
2: おおむね順調に進展している
分析計の納品が当初予定していたより半年程度遅れているため、データ取得期間が短くなっているが、その他は概ね予定通りの成果が出ている。
最終年度は、この時点で計測されている2年近くの群落スケールのメタン交換量の計測データ、及び、1年間のチャンバー法によるメタン交換量のデータを解析することで、森林におけるメタン交換量と気象・土壌条件等の環境要因との関連について明らかにする。微気象学的手法に用いているメタン分析計について、より高精度なモデルが利用可能となったため、アップグレードを行い更なる高精度な計測システムを構築する。研究期間終了後も連続観測を維持させると共に、インターネットを介して計測データを公開して、他研究グループとの連携を通じて森林のメタンの動態についての研究を進める。
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Theor. Appl. Climatol
巻: 109 ページ: 461-472
DOI 10.1007/s00704-012-0587-0
http://www.envi.osakafu-u.ac.jp/atmenv/02_Research/FHK/Fuji.html