研究課題
昨年度、難培養細菌のゲノムを酵母においてクローニングするストラテジーの確立を目指し、ベクターについての詳細な調査を行い、クローニング・ストラテジーを確立した。これを踏まえて本年度では、難培養性細菌ゲノムのクローニングを行った。クローニング対象とするゲノムは、難培養性細菌ファイトプラズマのほかに、スピロプラズマを用いた。難培養性細菌であるファイトプラズマのゲノムは、感染宿主から単離する必要があるが、クローニングに必要な量を集めることが極めて困難であったため、代替の手法として、ゲノムの全領域をLA-PCRによって増幅し、その増幅断片をクローニングするストラテジーを用いた。これにより、ファイトプラズマゲノムの全領域をクローニングすることに成功し、その確認を行った。加えて、培養可能なスピロプラズマも同様にクローニングを試み、全ゲノムクローニングを行った。加えて、大規模なゲノム断片のクローニングに成功したかどうかを確認する必要がある。これにはマルチプレックスPCRが最適であろうと考えられるため、この系の確立を試みた。ファイトプラズマゲノムの複数の領域に対してプライマーを設計し、これを混ぜ合わせ、1つのPCR反応で9断片(9ゲノム領域)を増幅することができる系を確立した。これにより、クローニングに成功したかどうかを1チューブ、1PCRリアクションで確認することができる。加えて、確立したマルチプレックスPCRの手法を応用することで、ファイトプラズマ感染植物中のファイトプラズマ系統の簡易判別を行うことができることが判明したため、このストラテジーの確立も行い論文発表を行った。この系をクローニングしたゲノムに対して行い、ゲノムのクローンを確認した。
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Plant Disease
巻: Volume 98, Number 3 ページ: 299-305
10.1094/PDIS-03-13-0216-RE