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2012 年度 実績報告書

文理解中の修正機能メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 23682005
研究機関東北大学

研究代表者

高橋 慶  東北大学, 加齢医学研究所, 研究員 (10547293)

研究期間 (年度) 2011-04-01 – 2015-03-31
キーワード言語学 / 実験系心理学 / 神経・脳
研究概要

本研究は日常生活上重要な役割を果たすコミュニケーションにおいて,誤った文法・音韻(音声)・意味(語用 )情報を正しい情報に直して理解する「修正機能」がどのように行われているのかを脳機能計測を行うことで解明することを目的とする.また,修正機能は日本語以外でも見られることから,言語間に依らない「ユニバーサル」な修正機能のメカニズムを明らかにすると同時に,言語間で異なる修正機能ストラテジーについても明らかにする.本年度はまず日本語の文理解において、文法的に誤った文を理解する際にどのような要因が影響を与えているか、文を提示してどの程度自然かを7段階で判断させる心理実験を行った。誤った情報を修正する際にどのような他の統語的特徴が影響するのかを探るためである。要因としては、関係節の様に構造的に複雑か、それとも線形的で構造上単純か、また、文法上不適切な目的語(例:食べる→お茶)が距離的に近いかは慣れているかであった。結果、構造が複雑でも単純でも不適切な目的語が離れている場合において容認性が高かった。構造上の複雑さが影響を与えているか、単純な構造の場合と効果量を比較したところ、有意差が見られなかった。このことから、構造上の複雑さは、距離が容認性に与える影響の要因とは関係ないことが示唆された。本課題はフランス、リヨン第2大学の協力を得て行われるが、本年度は、同大学より、研究員である Anna Potocki 氏を招聘し、実験デザインと刺激のタイプ、実験条件などについて話し合い、日本、フランスで同じプロトコルで実験を行うことが決定した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

本年は本来脳機能計測を行う予定であったが、遂行に十分な音声刺激装置が備わっていないため、実験を速やかに遂行することができなかった。また、リヨン第2大学との実験遂行上の連絡について停滞が起きたことが理由として挙げられる。

今後の研究の推進方策

音声刺激を作成し、速やかに脳磁計測を行う。問題点としてはフランス側との連絡の停滞が考えられるが、その場合、英語や中国語など、他言語も視野に入れ研究を遂行する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Neural substrates unique to grammatical information retrieval during sentence comprehension

    • 著者名/発表者名
      Kei Takahashi, Satoru Yokoyama, Kei Yoshimoto, Ryuta Kawashima
    • 学会等名
      Annual meeting of the Cognitive Science Society (CogSci 2012)
    • 発表場所
      札幌

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公開日: 2014-07-24  

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