研究課題
本年度は最終年度のため、研究発表を積極的に行った。(1) 曲がった計量を持つ時空間での非線形偏微分方程式の研究。ド・ジッター計量を持つ非線形クライン・ゴルドン方程式の非相対論的極限として非線形シュレディンガー方程式を導出し、初期値問題におけるエネルギー解を考察した。非線形項は冪乗型、および、指数関数型のものを考察した。空間膨張による消散効果をエネルギー評価の観点で明らかにした。空間が膨張する際の非線形拡散方程式について考察した。(2) 特異性のある指数関数型非線形項を持つ偏微分方程式の研究。クーロン型ポテンシャルや逆二乗型ポテンシャルに見られる特異性を持つ非線形項を、 Trudinger-Moser 型の不等式の観点から考察した。応用として、非線形クライン・ゴルドン方程式の初期値問題において、エネルギークラスで時間局所解と小振幅時間大域解を構成した。方程式がデフォーカスである場合に、エネルギー保存則を用いて適度に大きな初期値に対する時間大域解を構成した。(3) ストリッカーツ評価の拡張、および、可微分性の低い非線形項を持つシュレディンガー方程式の初期値問題の研究。ストリッカーツ評価における関数の可微分性は通常、空間変数を用いて考察されるが、時間変数も考慮し、時空間におけるベゾフ空間を用いてストリッカーツ評価を構成した。応用として、次元解析の意味で臨界的なべき乗型の非線形を持つシュレディンガー方程式の初期値問題を考察し、非線形項のべき乗数が方程式の構造から考えられる最も小さい状況の下で、小振幅大域適切性を示した。
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Discrete and Continuous Dynamical System - A
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Annales de l'Institut Henri Poincare - Analyse non lineaire
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