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2012 年度 実績報告書

ニュートリノにおけるCP対称性の破れの探索のための二次粒子強度モニターの開発

研究課題

研究課題/領域番号 23684016
研究機関大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構

研究代表者

中平 武  大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 准教授 (30378575)

研究期間 (年度) 2011-04-01 – 2014-03-31
キーワードニュートリノビーム
研究概要

本研究では、大強度陽子加速器J-PARC を用いた長基線ニュートリノ実験において、将来ニュートリノにおけるCP対称性の破れの探索を行うことをめざし、高精度でニュートリノビームと反ニュートリノビームの性質を比較するための二次粒子強度モニターの開発を行っている。二次粒子強度モニターは、強い放射線環境下に置かれるため、強い放射線耐性をもつ無機材料を用いた電流変流器(CT)の開発が本研究の目標である。開発したCTの試験すべき項目としては、無機材料のケーブルを用いても二次粒子が発生する10ns幅のパルス電流に対して十分な高周波特性をもつ点と、CTの実際の使用環境で二次粒子の照射により発熱することに対応して高温下で動作する点である。
本年度は、CT試作機の測定領域にワイヤーを通して試験電流を流し、CT試作機の信号応答性を測定できるテストベンチを構築した。十分な時間分解能をもつオシロスコープを導入し、CTの高周波特性が測定できるようになった。また、試験電流を流すワイヤーに対してCT試作機を精度よく移動できるようになっており、有感領域における応答一様性が確認できるようになった。二次粒子強度モニターでは、CTの有感領域だけではなくコアやケーブルなどのCTそのものにも荷電粒子が通過することが想定される。また、CTは原理的には外部を通過する二次粒子には不感であるが、CTの筐体に外部を通過する二次粒子のミラー電流が発生してノイズ源となる事も懸念される。本年度構築したテストベンチでは、CT試作機にあけた穴やCT試作機の外にも試験電流を流すことにより、CT本体や有感領域外を通過した二次粒子がおこす外乱信号等が検証できるようになった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

本年度には、試作したCTの試験を行って、基本的な電流測定の性能と、構造的、機械的に問題がないことを目標としていたが、CT試作機の製作に想定以上に時間がかかっており、試験の実施が翌年度にずれ込むこととなってしまった。

今後の研究の推進方策

現在は、CT試作機の製作を早急に完了させることを目標として研究を進めている。CT試作機を製作する上で問題となっているのは、無機材料のケーブルの金属被覆の接地方法およびケーブル端末処理の方法の設計に検討を要しているためである。この点の詳細設計を詰め、試作機の完成とその試験の実施をめざしている

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公開日: 2014-07-24  

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