同位体不斉や結晶の表面不斉を高感度に識別可能な不斉自己触媒反応を実現することに成功した。すなわち、従来法ではその検出は不可能とされていた極めて微小な酸素同位体不斉による不斉誘導現象を不斉自己触媒反応により明らかにした。 核酸塩基シトシン、アデニン、トリエステルが形成するキラル結晶やヘリカルメソポーラスシリカの不斉認識に成功した。また、天然鉱物辰砂のキラリティー認識に不斉自己触媒反応を用いる手法が適用できることを明らかにした。さらに、アキラル結晶中での分子配向に基づいて不斉自己触媒反応を行ない、結晶の2次元不斉の識別に有効であることを明らかにした。
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