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2011 年度 実績報告書

運動制御レベルでの車両―インフラ協調による自動車の自動運転制御に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 23686038
研究種目

若手研究(A)

研究機関慶應義塾大学

研究代表者

大前 学  慶應義塾大学, 政策・メディア研究科, 准教授 (10327679)

キーワード自動車の自動運転システム / 高度道路交通情報システム(ITS) / 遠隔操縦 / 路車協調 / 電気自動車
研究概要

本研究の目的は、インフラ(路側の構造物に設置されたセンサや制御装置)と自動車が運動制御レベルでの協調が実現できることを、インフラからの車両誘導制御として実証し、その有用性と技術的妥当性を明らかにすることである。この実現ために、第一段階:認識手法、通信手法の個別評価、第二段階:認識手法、通信手法の複合化による信頼性向上、第三段階:運用実験の手順で研究を推進するものとし、平成23年度は、第一段階の認識手法の個別評価を実施した。具体的には、建物に設置した高解像度カメラによる撮像、地上に設置したレーザーレンジファインダによる距離計測に基づく、車両の位置、向き、速度、ヨーレートの計測・推定結果を、車載の高精度RTK-GPS、速度センサ、光学ジャイロによる計測結果と比較した。カメラによる撮像では、事前評価として、カメラの焦点距離、設置位置、解像度と、計測精度、計測範囲の関係を算出した。さらに画像処理アルゴリズムとして、オプティカルーフロー、差分画像抽出、カルマンフィルタによる背景推定、パターンマッチング、による移動体抽出の手法を評価し、差分画像抽出による手法で高速かつ高精度に車両の位置を検出できることを確認した。レーザーレンジファインダによる計測では、計測された車両輪郭点から車両中心を推定するアルゴリズムを構築し、これにより高精度に車両位置を検出できることを確認した。また、車両位置を観測情報としたカルマンフィルタアルゴリズムにより、車両の速度やヨー角、ヨーレート等を推定できることを確認した。上記の手法で得られた計測、推定値を、従来車両の自動運転制御に用いてきた車載センサによる計測に匹敵する精度と連続性を持つことを確認し、カメラ、レーザーレンジファインダによるインフラからの車両計測により車両運動が制御できる可能性があることを明らかにした。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

平成23年度の研究計画として予定したインフラからの認識のアルゴリズム構築と評価が完了したため。

今後の研究の推進方策

平成24年度は、通信手法の評価と、平成23年度の成果であるカメラによる車両認識を用いてインフラから1台の車両を誘導する実験システムを構築する。平成25年度は、認識手法、通信手法の複合化による信頼性の向上を行い、平成26年度の運用評価実験につなげる。現時点では研究計画の変更はない。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2012

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] 超小型電気自動車を用いた自動運転システムの研究開発2012

    • 著者名/発表者名
      ポンサトーン ラクシンチャラーンサク, 大前学
    • 雑誌名

      自動車技術

      巻: 66巻3号 ページ: 81-87

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公開日: 2013-06-26  

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