研究課題/領域番号 |
23686042
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
津守 不二夫 九州大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (10343237)
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研究期間 (年度) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | ソフトメカニクス / 微細加工 / MEMS / マイクロアクチュエータ / 磁性粒子 |
研究概要 |
申請者はこれまで全く注目されていなかった磁場中での多数の磁性要素間の相互作用を効果的に利用することで全く新しい駆動構造を作製できることを見出した.特長は以下の2点である.「均一磁場中においても多様な変形パターンを生成」「磁気アクチュエータが本来不得手とする微小構造の駆動が可能」これらの特徴を活かし,多様な変形が可能な超微細アクチュエータを作製する.このアクチュエータはゴム上の樹脂シート上に磁性要素が周期的に配置された構造を有している.外部磁場が印加されることで,磁性要素間に相互作用力が発生し,これによりシートに変形が発生する. H24年度に行った研究は主に「レーザ加工装置の開発」および「様々なパターンのアクチュエータ開発」である.前者は,H23年度に引き続き,微細レーザ加工装置の構築を進めた.後者に関しては,SU8樹脂を用いた光硬化性樹脂を用いたリソグラフィによる構造の作製を行った.本年度においては,所望のパターンを得るためにフォトマスクの作製まで研究室で行うことが可能となり,作製できるアクチュエータのパターン数も増大した. また,実験を進めるうち,磁性要素のアスペクト比(高さ/幅比)を変化させることで,相互作用と従来の駆動力(要素を磁場に沿わせようとするトルク)を発現させることができることが判明した.両者を同時に利用することで変形バリエーションを増大させることができると考えられる.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
精度の用意フォトマスクを研究室内で作製することが可能となり,さまざまなアクチュエータを準備できることが可能となった.これにより,パターンの異なる構造を多く作製できる. また,新規開発のレーザ加工装置の準備もほぼ終了した.両方の手法を用い,バリエーションをますます増大させることができる.
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今後の研究の推進方策 |
構造の微細化と変形バリエーションの増大にさらに取り組みたい.また,H24年度に得られた相互作用力と従来のトルクとを組み合わせた変形についても詳細に評価していきたい.
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