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2011 年度 実績報告書

水環境ウイルスライブラリの構築と水中ウイルスの網羅的同定技術の開発

研究課題

研究課題/領域番号 23686075
研究機関東北大学

研究代表者

真砂 佳史  東北大学, 大学院・工学研究科, 助教 (50507895)

キーワード病源微生物 / ウイルス / 遺伝子
研究概要

1.研究対象試料の選定とウイルス濃縮・精製技術の開発
病原ウイルスの網羅的同定技術開発を行うにあたり,既存の文献や知見を元に最適な対象試料を調査し,ウイルス検出頻度や検出されると想定されるウイルス種の豊富さなどより,都市域の流入下水を対象とすることとした。そこで,流入下水中の病原ウイルスを含むウイルスやファージを濃縮および精製する技術開発に着手した。ポリエチレングリコール沈殿法(PEG沈殿法)およびPEG沈殿法と酵素による有機物分解(Enzymatic Virus Elution法)を組み合わせた手法によるウイルス濃縮において,温度やpH等の条件の最適化を行った。その結果,反応液のpHは5.0-7.0程度がよく,有機物分解に用いる酵素は低い温度で高い活性を持つものを用いることで流入下水からのウイルス回収率が向上することが示された.また,試料を凍結融解することにより回収率が格段に(約4.6倍)改善されることを発見した。
2.未知のウイルスを含むウイルスの網羅的同定技術開発
ウイルス遺伝子同定のための塩基配列解析にもちいる次世代シーケンサーについて,文献等を元に評価した結果,解析できる塩基長やデータ解析の汎用性などの面でパイロシーケンサー(GS Junior,Roche)が最適であることがわかった。そこで,ウイルス遺伝子配列解析に本装置を用いるための試料の前処理法およびデータ解析手法の最適化に着手した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初塩基配列解析は外注する予定であったが,研究代表者が属する研究室に次世代シーケンサーを導入することになったため,効率的に解析を行うことが可能となった。これに伴い,平成24年度に予定していた試料の濃縮技術開発およびを先行して行うこととした。試料の前処理技術開発も順調に進んでおり,研究は順調に進んでいると考えている。

今後の研究の推進方策

現在,平成24年度に予定していた研究内容を前倒しして行っている。これに伴い計画とは研究の順序が入れ替わっているが,全体として順調に進展しており問題はない。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2012 2011

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 酵素を用いた流入下水からのウイルス誘出手法の比較検討2012

    • 著者名/発表者名
      真砂佳史, 他
    • 学会等名
      平成23年度土木学会東北支部技術研究発表会
    • 発表場所
      秋田市
    • 年月日
      2012-03-03
  • [学会発表] 病原微生物のリスク2011

    • 著者名/発表者名
      真砂佳史
    • 学会等名
      第48回環境工学研究フォーラム
    • 発表場所
      名古屋市(招待講演)
    • 年月日
      2011-11-26

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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