水平面全天分光日射量の長期観測データに基づき,太陽高度,晴天指数,クラウドレイシオに対する,可視光日射の色温度および近赤外日射量比率(全波長に対する近赤外域の割合)の関係性を示した.また,代表的な市販ガラスの可視光域における分光透過率について,正規分布関数を用いた近似モデル化を行った.また,本検討に際しては,実際のオフィス空間を想定した実験を行い,可視光域における分光特性の変動に伴う色温度の変化や空間分布,執務者への影響を明らかにした.これらによって,分光日射量や分光透過率などの詳細なデータを用いずに,可視広域および近赤外域の波長特性を考慮する手法および,本研究の実用性を示した.
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