研究課題
我が国における鉄鋼・非鉄金属資源のフローに着目すると、その多くは建築資材あるいは自動車用途材料として用いられている。翻ってスクラップ利用に目を向けると、現状では鉄スクラップの電炉リサイクルでは、合金組成別の選別が不十分であるため、磁力選別で漏れた一部ステンレスに含まれるクロムやニッケル、その他特殊鋼に含まれるマンガン、タングステン等のレアメタルは回収されることなくスラグに移行・拡散したり、あるいは鋼材に含まれる不純物質として蓄積したりしている。このような社会情勢を背景に、本研究は1)元素の回収可能性および除去限界の解析2)金属スクラップの都市鉱山としての資源量・回収可能量の推計3)スクラップに含まれるレアメタル資源の分別コストと資源性・経済性を考慮した再資源化シナリオ分析と、4)それに伴う環境負荷発生量、経済影響の推定の4つに分けて推進した。合金に着目した高度なELVスクラップ循環を実現するためのスクラップのソーティングとマッチングについては、産業エコロジーの視点からはマテリアルフロー解析(MFA)、関与物質総量(TMR)の視点でどのようなスクラップをどの素材に向けて資源化すべきかの定量的な指針を示した。さらにWIO-MFA解析では排気系、サスペンション、シャフト、トランスミッション、その他の5分類のスクラップの合金拡散量最小化を条件とした最適な鋼材生産とのマッチングについて定量的な解析結果を示し、それぞれの結果については論文投稿ならびに国内外の学会報告を行い外部への情報発信を行った。
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Journal of Industrial Ecology
巻: (in press)
10.1111/jiec.12095
鉄と鋼
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巻: 100 ページ: in press
ふぇらむ
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DOI: 10.1021/es3043559is